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インクルーシブ防災 はじまりました

ふくしとぼうさい日記157日目。
日々の活動であったことから、思ったことを綴っています。

インクルーシブ防災入門講座1日目を、オンラインで開催しました。
運営しているNPO法人すこやかいきいき協議会と、NHK厚生文化事業団の共催で、災害時に誰も取り残さないをスローガンに、障がいのある方などを中心に一緒に防災を考えて備えていくこと「インクルーシブ防災」を皆で考える場として企画しました。

入門講座チラシデータ

以前のnoteでもまとめていますので、よろしければご覧ください。

司会をしてくれたのは、実行委員長の大学生防災士の栗原ひとみさんと、実行副委員長の中高生防災チームの田島太地くん。

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テンポの良いかけあいで、進行を進めてくれました。学生ならでの率直な意見もとても心に刺さりました。この2人が中心となってこの取り組みを進めてくれています。とても心強いです。

今日の参加者は、この取り組みの中心=キャラバンメンバーである当事者の方3名を含めた、33名の参加者の方々でした。
逗子市を中心とした取組みですので、逗子市の方が多いですが、北は北海道、南は沖縄、防災の専門家の方や、大学の先生などもご参加いただき、話をすすめていきました。

今日大切にしたかったのは、グループワーク。
キャラバンメンバーの3人を中心に、どうしたら逃げることができるかをきちんと考えるために、仲良くなり、学習して、話し合う、というプロセスを大切にしてみました。

最初に全体が3グループに分かれ、自己紹介とアイスブレーキングを含めて、少し仲良くなることから始めました。

次に、NHK厚生文化事業団が制作されたインクルーシブ防災DVD避難編の要点を視聴し、必要な点や、キャラバンメンバーの意見なども出してもらう、学びの時間を約40分行いました。

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その次が本日のメイン。グループワーク。
キャラバンメンバーが中心となる3つのグループで、その方々が津波が起きた場合の避難訓練と、台風が襲来する6時間前に事前避難場所に避難する訓練、2つの訓練を考えるワークを行いました。

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今までの避難訓練は、行政や自治会町内会が主導するものですが、障がいのある当事者の方が主導する避難訓練は、私の近くでは1回もありませんでした。

3つのグループごとに、特徴ある意見がでました。

私が担当したグループでは、仲間の若年性認知症当事者の方を中心として、津波警報時の避難方法について、ご参加の方から活発なご意見をいただき、実際の訓練企画におけるたくさんの気づきとアイデアをいただきました。例えば認知症の方が避難するために、認知症の理解と、認知症の方が避難の時にはぐれないための工夫、はぐれてしまった場合のリカバリー策、避難場所まで実際に何分かかるかのテストや、避難の障壁になるもののチェックなど、大切な視点がたくさん出てきました。

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車いすユーザーの方を中心としたグループは、車いすで階段を上がるためのやり方の練習、水平避難と垂直避難の比較と実施、手伝ってほしいとわかりやすく伝わるための工夫などが必要なこと。

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視覚障がいのある方を中心としたグループは、靴や白状、ホイッスルなど、助けてもらうために普段からわかりやすく伝える工夫と、視覚障害のある方がわかりづらい空間の情報を支援することや、避難時には障害物が多くあるためにあえて障害物を置いたうえでの避難訓練を行うなどが出ていました。

途中機械トラブルもあり、なかなか大変でしたが、なんとか初回を終えることができ、小さいですがインクルーシブ防災の取組み=ふくしとぼうさいの融合した取り組みをスタートすることができました。

防災は
「ぼ」くらの
「う」んめい
「さ」ゆうする
「い」しき
を変えていくことです。

次は7月18日日曜日に第二回目のインクルーシブ防災入門講座「避難生活編」を開く予定です。
実際の訓練につなげ、多くの方に広げていくために、これからもがんばっぺし!

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