小説_『想像』
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野生のひつじが住むこの町で、今日もぼくはひとり、考えごとをしていた。
いくつもの考えが頭に浮かんでは消えていく。
時間は迫っている。亀のように鈍い動きでは追いつかれる。
それは分かっているが良案が出ない。
解決策が見つからない。
突然、知能の高い宇宙人がやってきて、アドバイスしてくれないかとさえ思う。
ひつじが見える。一つしか無い窓から見える景色は、草原にひつじ。
何頭いるのだろうか。今は数える気になれない。
もうこの部屋に入れられてから一週間が過ぎた。
正確には八日目だ。毎日、月と太陽が入れ替わる回数を数えることで日数を計算してきた。
どうすればここから出られるのか。
頭の中で考えている。
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