この本はいかが 023
環境省武装機動隊EDRA
斉藤詠一 実業之日本社 2023年6月10日初版第1刷発行
2038年のお話です。温暖化、核戦争で環境破壊が進み、人類は危機的状況になっています。国家間の争いよりも環境保護を目的とする軍事介入が、最優先される世界です。日本も武装化されたEDRAとその特殊部隊NCEFが活動しています。
EDRAの日高宗矢と佐倉帆波、NCEFの新島怜が軸となっています。特に、新島怜の関する記述から、彼女の内面をより知ることができます。
冒頭、コンテナ船ハイジャックからいきなり緊張させられます。
無事に解決したと思ったら、東京から海外、房総半島、下北半島そして函館山へと場所と共に内容も緊迫感が増していきます。なぜ、冒頭のコンテナ船事件にこだわるのだろうか。
終盤に女子高生が登場します。なんじゃこれは、と思ったら重要人物でした。
EDRAは巨大企業のたくらみを阻止できるのか、ハラハラしつつ、環境、正義、人命について、深く考えさせられるお話です。