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某音楽事務所の問題でも明らかになってきたが、日本の芸能=音楽業界はやっぱり終わりが始まってるよね

テレ東BIZでとても興味深い動画を観た。
紅白にも何度か出たことがある男女混合のグループ"AAA"のSKY-HIこと日高光啓さんのインタビューだ。

SKY-HIといえば、僕の中では「高速ラップ」が凄まじいアーティストという印象。

まだ動画が残っていた。
イトーヨーカドーのCM、もう10年以上前なのか。
何気にピコ太郎で一世風靡した古坂大魔王さんも出ている。当時は気づかなかった(知らなかった)。


そのSKY-HI=日高さんが、今はAAAの傍らで自費で音楽事務所を立ち上げ、BE:FIRSTの売出しに成功したりしている、音楽業界ビジネスの経営者としてのインタビューである。

日高さんは今年の3月に「日経エンタテインメント」で連載していた記事を書籍として出版しており、これがすごく売れているようだ。
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今回はこの本でも書かれている「日本の音楽業界の危機」についてストレートに語ってくれている。

最近も、某ジャニーズ、いや"某"ってつけなくてもいいか、ジャニーズ問題で、
「やっぱり日本の音楽業界=芸能界、とそれに紐づくテレビ局などの大手メディアは終わったな」
ということがどんどん周知されてきていて、これまでも
「日本の音楽業界はオワコン」
とか
「これだから日本の芸能界システムは」
みたいな話があったことはあるが、
少し浮上しそうになっては、気がついたら沈静化してなかったことになって、みたいな感じだった。
しかし、ここへ来ていよいよ明らかになってきているんだと思う。

一言一言が、業界外のイチ音楽ファンとしてみたら痛快。
「そうだ、そうだよね、よく言ってくれたよ」

ひとつひとつは細かく書かないが、ちょっと覚えていることだけメモってみてもこんな感じ。

これまでの音楽業界はCDを売ることが最終目標になっていて、
プロダクトそのものを宣伝に使うというグローバルでの主流に全く乗れていない

YoutubeやSNSを使ったとしてもそれ専用に一部分だけ作って載せるみたいな中途半端なことをして、結果
「やっぱ売上に影響ないなぁ」みたいな。
「全部楽曲アップしたらCD売れなくなるんじゃね?インターネット怖いよね」みたいな

山下達郎さんのサブスク問題もそういえばあったな。
遠目には近視的に音楽業界を救う=CDやアナログを売る、ということにこだわり過ぎているとは思うが、音楽業界全体のことではなく、
チーム山下達郎を救うという大前提はあったのかもしれないなぁ、とか。
しかし、それでも最近Youtube公式チャンネルを立ち上げたりはしている。


YoutubeやSNSで、拡散されて世界中でバズり、ライブ集客へ
そういうグローバル標準のビジネスモデルからは
かけ離れた日本の音楽業界=芸能システム
日本の音楽業界=芸能界システムと海外の音楽業界の隔たり、
日本の芸能界は80年代のシステムのまま
だからといってグローバルで売れている日本人のアーティストが
いないわけではないが、彼らは日本の芸能システムとは無縁
XG、ジョージョ、リナ・サワヤマ

確かに、日本のマーケットなんて気にしていない。


グッズをエサにCDを売るという戦略も音楽業界を停滞させた

まさに、AKBグループは結果的に音楽業界をぶっ壊したと思う。

世界の音楽市場は右肩上がりなのに、日本だけが下がっている
20年前の芸能界=大手事務所先行の「戦略と政治」の時代から
今は、「衝動と純粋性」の時代になっている

大手事務所先導の政治だけで動いていくのは音楽業界だけの話ではなくて、映画産業にも悪影響を与えているのは明らか。
まず、事務所が売り出したいタレントのキャストありきで企画が決まるみたいな。
事務所辞めるなら芸名使うな、干すぞ、みたいなのも同じ構造。
そういうのに反旗を翻そうとしている人たちは少しづつ出てきているよね。
小栗旬さんとかもそんな感じだと思う。


日本は音楽業界と芸能界が一緒くたになっている。
音楽業界はきちんと分離しているべき
でないと、アイドル・アーティストではなく「接客サービス業」と化す
純粋にダンス、歌、楽曲などのクオリティを磨くのではなく、
違うものさし=言い訳(愛嬌、親しみやすさ、etc)を取り入れることで、
クオリティにこだわらない言い訳ができて、
日本の音楽業界はダメになった
K-POPの今の成功は、クオリティを上げることに集中した結果

本当に、芸能ムラは一度解体したほうが絶対いいとは思う。


これまでも「日本の外に目を向けないと音楽業界は先がない」
と言ってきたが、必ず炎上した
「わざわざ海外なんて目を向けなくても、
 日本の中でやっていけばいいじゃない、余計なこと言うな」みたいな
しかし、それは間違い。
それは業界が縮小していくだけ
ここ最近の憧れの職業にも音楽業界を目指す人は少なくなった
目指す人口少ない、競争少なくなる、クオリティも落ちる
音楽業界に関わる色んな職種も落ちていく
元気である、活発である、というところに人は集まる
ビジネスシーンの中でもエンタテインメントは革命の時代、ビジネスチャンスがたくさん眠っている
エンタテインメントは究極のB2Cである
リーチの数が凄い、影響力が莫大
お金が循環していく世の中にしていかないとエンタテインメントにも悪い影響になり、国力がどんどん落ちていく
エンタテインメントが経済を回すし、経済を回すためにエンタテインメントを使って欲しい


他の大手事務所に忖度することなく、ズバズバとストレートに言うと、仕事やりにくなるだろうと心配すること事態も、本当は余計なお世話で、
もう全く日本の芸能システムで売れようということは眼中にないから、言えることなんだろう。
それでも、こうした既存システムに乗ろうとしない改革者にはとにかく冷たいのが世の常なので、余計な輩達に邪魔されないで本当に頑張って欲しい。

皆さんも一度ご覧になってみて下さい。







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