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発売直後からずっと品切れだった新潮をやっと手に入れた

8月7日に「新潮9月号が売り切れてる!?」というnoteを書きました。

新潮は純文学が中心のいわゆる文芸誌と言われる月刊誌です。
こんなことをいうと怒られそうなのですが、まぁ読者は少ない。
かなり少ない。
月刊発行部数が7,000部もない。
全国の図書館は2021年時点で3394館だというので、7,000部のうち3,000部以上は図書館が購入しています。
(どこの図書館にも新潮は置いてあるイメージ)

ということは、市場に出回っているのは4,000部もないということです。
そんな少ない発行部数なのに、今まで「売り切れで買えなかった」てことはほとんどなかったです。
特に毎月購読するようになった2018年10月以降、「売り切れ」た記憶はあんまりないです。
発売日に買うようにしているからというのもありますが。

ですが!!
この9月号に限っては、発売日前からすでにamazonもヨドバシも通販在庫が売り切れとなっていて、
「まぁ、書店に行けばあるだろうから」
と呑気に発売日の夕方、帰宅時に書店へ行くと既に売り切れ。
他に2店舗も売り切れ。

で、ダメもとで
「月刊誌ですが、取り寄せ注文できますか?」
と訊いたところ「出来ますよ🎵」という軽やかな回答だったので、発売日の7日は注文だけして帰りました。

それから待つこと22日間。
その間もamazonなどでは在庫が復活することもなく、書店からも連絡がなく、やっぱり増刷とかないのかなぁ、もうすぐ10月号出ちゃうな、もう無理かな、
と思っていたところ書店から留守電が入っていたので、早速昼食のタイミングで関東はまだ雨も降り出していないので、取りに行ってきました。

うん、間違いなくこれです。
パラパラと中をめくってみる。

「特に売り切れるようなテキストはないよな。
 やっぱり野田秀樹の新作戯曲なのかな」

演劇界では神様のような野田秀樹先生の新作戯曲となれば、4,000人くらいのファンはいるのかな。

こればっかりはやはりその世界の人しか分からないです。

それにしても驚いたのは発行月の月末になってから、翌月号をまもなく刷ろうかというこの時期に増刷があったという事実。
いや、増刷があったのかどうかは分からないな。
版元か取次の倉庫に幾分かキープしてあったのかもしれない。

実際、この手の月刊誌は新刊発売前日に書店へ行くと、前の号が平積みされているんですよ。
例えば文芸誌はだいたい7日発売なので、5日や6日に書店へ行くと古い号(その時点では当月号ですが)が平積みされているんです。
それまで月中は姿を消していたはずの号なのに。

これはそろそろ発売日かなと書店に来た客が間違えて買って帰ることを想定しているのか、
「なんだかやり口が汚いな」
と常々思っていたんですが。
僕も一度や二度ならず間違えて既に持っている古い号を
「やった!フライングゲット」と二重買いしそうになったことがあります。

真相はわからないですし、それまで姿を消していた在庫を書店に置いていたのか、一旦引き揚げてまた納品されたのか、それは業界に詳しい人教えてください。

もし、そのような「次の最新号が出る直前に古い号をもう一度平積みして売り捌く」という手法が一般化していたのだとしたら、
この月末に品切れだったはずの号が増刷されてまた出てくるというのはあるのかもしれません。

業界によってそれぞれ内情というか色んなことがあるんだな、と考えたりしました。

<了>


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