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スガシカオ再発見!

こんにちは、makoto です。

先週木曜日の夜、スガシカオさんが56歳誕生日を記念してセルフバースデーLIVEをYoutubeで生配信していたので、懐かしいなぁと生視聴していて、
「やっぱりスガシカオええやん!」
と再発見をしたという話です。

***

スガシカオが1stアルバム「Clover」をリリースしたのは、1997年9月。
その頃の僕は北鎌倉に1人で住んでいて、休みの日は買い物によく藤沢へ出掛けていました。
藤沢には当時大型のCDショップが1件あり、お店のスタッフさんが流行りの輸入盤やオススメのアーティストのPOPを書いていて、よく参考にしていました。

スガシカオをはじめて知ったのも、その藤沢のCDショップのPOPでした。
そのPOPでは、1998年の夏 2ndアルバム「Family」のリリースを記念して、ショップイチオシのアーティストとして紹介していました。
「日本人離れした重たいビート、ジャパニーズファンクの最先端」
みたいな取り上げ方をしていて、アルバム・ジャケットの感じ(アー写がちゃんと顔を出していない)も本格っぽく(笑)思えて、これは聴いてみないとと思い、CDを買って帰りました。

2nd 「Family」ジャケット

1周目
あきらかにポップなのに、ブラック・ミュージックの重たいビート、それも軽快なフュージョン系のファンクではなく、もっとプリミティブでドロドロした、だけどデジタルな打ち込み要素もあるユニークな「どファンク」。
そして誰が弾いているのか(当時、スガシカオ本人が弾いているとは知らなかった)
「うわぁ、こんなベッタべたのワウギター久しぶりに聴いたわぁ」
今となっては、スガシカオのシグネチャーとも言えるワウギター。

これはたまらん、としばらくずっとリピートして聴いていた記憶があります。
2ndアルバムからは、先行リリースされた4枚目のシングル「愛について」が既にヒットしていました。
「ラジオで聴いたことがあるこれがスガシカオだったのか」
メロディアスでスイートな曲なのですが、ビートは重い。ワウギターのオブリガードも格好良すぎる。


かと思えば、アップテンポのストーリーもなんて格好いいんだ。
ギターがWahWah(ワウワウ)言ってる。


スガシカオといえば、ヤバい歌詞も定番で、
2ndに入っているリンゴジュースという曲にも出てくる「ナイフ」という単語も、スガシカオ・リリックにはよく出てきます。
「ナイフで切り刻む」というのが何かのモチーフになっているんでしょうか。
歌詞だけ聴けば精神に異常をきたした危ない人としか思えないような歌が1曲はアルバムに入っています。


2ndアルバム「Family」にハマった僕は、1stアルバムもさかのぼって聴き、そこからしばらく追っかけることになります。

また、何かバンドをやりたいなと思っていたところでもあったので、会社でいつも遊んでいた歌のすこぶる上手い先輩と、Bassを弾く先輩に声をかけて、スガシカオをコピーするバンドを組むことになりました。
もちろんその時最初に押入れの奥から引っ張り出してきたエフェクターがクライベイビーだったことは言うまでもありません。

1999年には、3rdアルバム「Sweet」がリリースされます。
バンドは少しずつメンバーを増やしていて、吹奏楽出身のメンバーでテナー・サックス、トロンボーン、トランペットx2のホーンセクションもいたので「正義の味方」もアルバムバージョンをさらに豪華にアレンジして出来たことも良い思い出です。


そんなスガシカオにどっぷりだった日々も2004年リリースの6枚目のアルバム「TIME」が最後になります。

2006年 7枚目の「PARADE」がリリースされ、アルバム・ジャケットを見た時に嫌な予感がしました。
「あれ?めっちゃ売れ線狙ってる?スガシカオにしては明るすぎるやろ」
その頃には、SMAPの「夜空のムコウ」の作家という看板も後押して、スガシカオといえば知らない者はいないアーティストになっていました。
アルバム収録曲には、以前からのような曲もあることはありましたが、アルバム・タイトルを連想させるシングル・カットもされていた「午後のパレード」という曲を聴いて決定的になります。
「これはあかん、メジャー狙いに行ってるやん」
当時よくテレビでもオンエアされていた、キャーキャー言ってる若い女性で満杯の大ホールで午後のパレードを演奏するライブ風景も、
「売れてんだなぁ」という醒めた感じを上塗りしていくだけでした。

そんなのは、単なるいちファンの勝手な決めつけ、だとは認識していますが、メジャーまっしぐらに向かっている様子がこれまでのスガシカオの
陰を隠せない危ういドロドロとした感じを、きれいにウォッシュアウトして全く引っかかりがなくなったように思えていたんです。

続く2枚のアルバム「FUNKAHOLiC(2008)」も「FUNKASTiC(2010)」も
「ファンク」こそアルバム・タイトルに含まれていますが、そこには
止むに止まれず表現した音楽がファンクだった、というものとは真反対の
「ファンクを売り物にしている」完全にセルアウトしたようにしか思えなくなっていて、CDは買っても1回聴いてほとんど聴かなくなっていました。

なので、2011年に所属事務所オーガスタを脱退して独立するというニュースを見た時には、
「あぁやっぱりな。メジャーに行き過ぎて自家中毒起こしちゃったんじゃん」
と思いました。
メジャー所属というのは大したもので、その後インディーズとして活動するスガシカオの近況はパッタリと聞こえなくなります。

2016年 なんと5年ぶりにアルバムリリースが発表されます。
メジャーレーベルと契約したこともあって、アルバムリリースのプロモーションも盛大で、各CDショップでポスターが貼られていたりしています。
しかしアルバムタイトルは「THE LAST」
NHK朝ドラ風にいえば「まさかやー」ですが、流石にメジャー移籍後の1枚で最後ということはなかろうとは思いつつ、アルバムを予約します。

アルバムジャケット撮影はインベカヲリさんが担当していて、これまでのものとは全く違うカラーでこれからやっていく、という意思がここでも感じられます。
当時の宣伝文句ではこんなのでした。
「J-POPになる前のスガ シカオ-FUNKでもなく、ROCKでもない“剥き出しのスガ シカオ"が余すところなく表現された。。(以下省略)」

「ふーん、やっぱり最後はJ-POPになってたんだなぁ」
実はこの「THE LAST」アルバムは購入してから6年経ちますが、まだ1回も聴いていません。
やっぱり怖さ半分、期待半分で、ガッカリするのが一番嫌で「針を落とす」もとい、CDなので「トレーに挿れる」ことが出来ていなかったんです。

ですが、先週のYoutube生配信を見て、これまでのアルバムも聴き直して、(PARADEからの3枚はやっぱりパスしています、ベストCDで代表曲だけでも押さえていこうか。。。)
さて、長く寝かせていた「THE LAST」アルバムもそろそろ聴いてみる時が来たのかもしれない、と思っているところです。

それでは!

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