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雑記事7

昨日今日と、ベルリンは非常に涼しく、ジャンパーをきている人も街中にたくさんいるのだが、今日日本のニュースを見て街中でスーツを着ている方が多いのを見て久しぶりに日本を感じた。
ベルリンではスーツを着ている人をほとんど見ないのだ。銀行員でもスーツを着ない。それはベルリンが芸術都市であって、経済都市でないということも関係あるだろう。ベルリンのビジネスマンの服装は経済都市であるミュンヘンの浮浪者の服装だと言われるのも有名な話だ。
かくいう私も就職活動もしたことがないので、結局スーツは友人の結婚式用に一度しか買ったことがなく、それを今も持っている。何かの時には着ようと思っている。(そもそも何かの時とは何の時かわからないが。。)
そもそも服装も何も個性の集まりのようなベルリンにいると何を着ていても注目されることはないと思う。
以前住んでいたエリアはクラブが集まる地域で、世界で最も有名なテクノのクラブへも歩いて5分でたどり着ける場所にアパートがあった。
自分もパートナーもテクノが大好きで特に自分はテクノプロデューサーでもあるので最高の場所でのクラブ体験はまたの機会に書くとして、今日はそこで見かけた人の服について述べようと思う。
ベルリンのクラブは土曜日の夜中0時から月曜日の昼の12時までノンストップで開いているのが通常なのだが、土曜日のランチを外で食べていると、パンツに白衣のみを羽織った男性が歩いていた。ウキウキと歩くその姿はこれからクラブに行く前の腹ごしらえを終え、ベルリンの週末というある種の戦場のような場所に意気揚々と向かっているようにも見えた。。野外のクラブは昼からあいているし、その気にするなれば72時間ぶっ続けでクラブ遊びができるのがベルリンの特徴である。
彼はそれに挑戦したのだろうか?
次の週の月曜日ランチをしていると、そのまえを戦場帰りの彼が歩いていった。
歩いていたという表現が正しいのかもわからない。揺れている4割、動いている3割、寝ている2割、その他1割の割合で存在していた。
週末から生還した彼の姿は、同じ服装であった。
ただ白衣は灰衣に変わり果て、新品同然であったそれもボロ雑巾のようになり、体も泥やら血やらメイクやらが付着していて、生還という言葉がまさに相応しい体裁であった。そしてその姿にリアクションしているのも自分たちしかいなかったのも事実である。引っ越して最初の夏でもあり、まだベルリンに慣れていなかったからであろう。4度目の夏の今、そんな姿も普通の光景とすっかり思えるようになった今日この頃であるのは間違いない。
結局何が言いたいかというと、ベルリンではスーツも白衣も同じであるということだ。

09.37 08.Jul.  2022 Berlin



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