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組織のエンゲージメントとは

さて、いつものように、副業を語りつつ、青色申告の結果を報告しようと思ったのですが、5月26日時点で、まだ、申告の結果が税務署から来ておりません。これが何を意味するのかは、正直わからないのですが、本日は一旦、複業・副業は語らず、最近、問題意識に上ったことを書いてみたいと思います。

題して、「企業内診断士が思う、組織の課題」シリーズ。

そして、今回のテーマは「エンゲージメント」です。

1)日本人のエンゲージメントは低いのか?

最近、わが社で、「従業員エンゲージメント調査」が実施されました。
その結果について、さすがにここで申し上げるわけには、行かないのですが(笑)、いろいろ課題を感じさせられたことはたしかです。

皆さんは、日本人の「エンゲージメント」が、世界的にみて相当低いという話を聞いたことはありませんか?
ギャラップ社という人事系のコンサルティング会社が、全世界の企業に対して、毎年行っている「従業員へのエンゲージメント調査」によれば、日本人従業員の中でやる気にあふれている社員(エンゲージしている社員)は、わずか5%で、OECD加盟国の中でも最低レベルということです。

最新の調査レポートはこちら

この調査には、賛否あります。調査のもとになっている質問文を読むと日本人のワークスタイルから、やや外れているような印象もあり、「わずか5%」という数字は、そのまま受け止めるコトではないのかなとは感じます。一方で、同様の調査結果は、エーオンヒューイットジャパンからも出ていることもあり少なくとも、日本人は「エンゲージメントが高い」とは言い難いと感じています。そして、程度の差は置いておいて、「従業員がやる気にあふれていない」というのは、非常に残念な気がします。

2)エンゲージメントとは何か?

組織の運営論等でよく語られる「エンゲージメント」ですが、そもそも「エンゲージメント」とは、どういう意味合いを持つのでしょうか?

「エンゲージメント」とは、一般的には「婚約」「誓約」「約束」「契約」などの意味の英単語です。使う場面によって、それぞれ意味合いは異なりますが、「深いつながりをもつ関係性」とでもいえばよろしいでしょうか?

ちなみに、コンサルティング会社のウィルス・タワーズワトソン社では、次のように定義しています。

従業員の一人一人が企業の掲げる戦略・目標を適切に理解し、自発的に自分の力を発揮する「貢献意欲」

ウィルス・タワーズワトソン社

一言でいうと・・・「やる気」・・・ですかね?

単純に「やる気のある人間が5%しかいない」と言われる違和感がありますが、上記のような「企業の目標を理解して・・・」などの前提条件がつくと、一定の納得感もあるように感じます。

ちなみに、エンゲージメントは、従業員満足、モチベーション、ロイヤルティとは異なります。

ものすごく簡潔に言うならば、従業員満足は、職場環境や給与、福利厚生などへの満足度ですので、一般的には会社が与えるものから発生します。
モチベーションは、個人が行動を起こすための動機、ですから、基本的には個人が感じるものです。ロイヤルティは、組織に対する帰属意識や忠誠心ですから、従業員から会社への一方通行なものです。
一方、エンゲージメントは、「組織の目標を理解しての個人の取組」ですから、組織からの何らかの働きかけに対して、個人が組織に対するアクションを起こすという意味で、双方向的なニュアンスが強いと感じます。

3)エンゲージメントが高い必要性はあるのか?

では、この「エンゲージメント」は、どのように従業員の働き方と、どのように関係するのでしょうか?

ギャロップ社のレポートによれば、このエンゲージメントは、収益性や生産性、顧客満足度、従業員の退職率や欠勤率、事故発生率などと大きく関わっています。基本的には、エンゲージメントが高い項目はポジティブ指標は高く、ネガティブ指標は低く出る傾向にあります。

詳細な調査内容はこちら。

自発的な貢献意欲が高い従業員が多ければ多いほど、組織の生産性が高く、従業員の退職率が低いというのは、一般論として、非常にわかりやすいですよね。

では、そのエンゲージメントを高めるために何をするべきなのか?

ちょっと、長くなってきましたので、今日のところはここまで・・・・・にしましょうか。

ITベンダに勤務する、中小企業診断士です。得意のITを活かしつつ、常に楽しく前向きに、中小企業の方々と一緒にいろいろ考えていきたいと思っています。