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どうすれば、鬱にかかりにくくなるのか?

前回、ITベンダには鬱にかかる人が多いな~という話をさせて頂きました。

そしてその原因は、

 ①仕事の要求度が高い
 ②仕事の自律性が低い

からだと考えています。では、どうすれば、鬱にかかりにくくなるのでしょうか?

 念のため申しあげますが、これから述べることは、人生を数十年生き、そして学んだことから考えた個人の主観です。自分は「精神科医」でも、「その道の専門家」でもありませんので、誤解なきようよろしくお願いします。

■家庭・職場以外の「場所・役割」を見つける
 家や職場以外で、あなたが活動する「別の場所・役割」を見つけましょう。活動と言っても、大げさなものである必要はありません。行きつけの飲み屋でも、映画や演劇鑑賞でも、ちょっとした趣味のコミュニティや勉強会でも構いません。一息つけて、できれば家庭や仕事と違う価値観が持てる場所がいいですね。
 仕事でうまくいかないことがあっても、「別の場所」にいる間は、落ち込まなくて済みます。家庭が面倒くさいことになっても、「別の役割」を担っていれば、違った発想が生まれて、「それほど面倒なことではないか」と思えるかもしれません。「別の場所」でいいことがあれば、その雰囲気を職場や家庭に持ち帰ることができます。
 いろいろな人脈、経験、考え方があれば、どこかの領域が一時的にうまくいかなくなっても、そうでない領域で救われることがあるでしょう。

 私の場合は、「診断士活動」がそれにあたると考えています。お父さん、会社員に次ぐ、第三の役割…とでも申しましょうか。そして、ようやく「診断士ワード」が登場しました(笑)。ハッシュタグつけても大丈夫ですね。

 では、家庭や職場以外の活動場所・役割を見つけたうえで、何をすればいいのでしょうか?

■自分の自由度を上げる
  仕事や家庭においても、「別の場所・役割」においても、「自分の自由度」を上げましょう。仕事の「自律性(=自由度)が低い」ことが、ITベンダに鬱が多い原因だと、前回のブログで書きました。ならば、自分がやっていることの「自由度」を上げるのが手っ取り早い防止方法ですよね。ただ、仕事の自由度を上げるのは難しい。自分一人ではどうにもならないことも多いですねよ。
 しかし、「別の場所・役割」で「自分の自由度」を上げることは、比較的楽にできますよね。これも、大げさなことである必要はありません。自分で好きな本を読む、映画を見る、好きなテーマの勉強をする、なんでも構いません。ただし、自分で決めることが望ましいですね。

 ですので、私も「診断士活動」では、自分の自由が利くことしかやらないように心がけています。とはいえ、そうでないことがまれに起こるので、腹が立ちますが(笑)。

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■全力で行かない
 全力で行くのを止めましょう。
 ITベンダに鬱が多いもう一つの原因は、仕事の「要求度(=難易度)が高い」ことであると、これも前回のブログで書きました。ならば、「要求度」を下げるのが手っ取り早い防止方法・・・ですが、これは更に難しい。この業界にいれば、技術動向は日進月歩。そして、クライアントからの要求レベルは上がる一方。
 「要求度」が下がらないなら、せめて、個々の仕事に対して「全力で行く」のは避けましょう。1時間かけて100点を目指すのではなく、30分で70点を目指しましょう。誰か他人の知恵・力を借りてもいいかもしれません。そうすれば、「要求度」の高い仕事に対して、少なくともエネルギーの消費量を抑えることはできます。「要求度」が高い仕事に仕事に全力で取り組んだ結果、消耗して鬱になってしまうのだとするならば、全力で行かないことで
消耗する量を減らすことはできます。
 鬱になる人は完璧主義な人が多い、と聞いたことがあります。いい意味で「手を抜き」ましょう。

■最後に
 最後に、私が「別の場所・役割」でやっている活動を紹介させて下さい。


 この「コンサルティング&マネジメント研究会」では、私が興味のあるテーマを選定して、講師をお呼びし、セミナーを開催しています。これまでも、「落語とプレゼンテーションスキル」のようなテーマで、何度か開催してきました。
 自分が興味のあることを選定してますから、非常に楽しく、いい勉強にもなります。そして、自分で講師をやるわけではありませんから、エネルギーもそれほど消費しません。

 そして、今度のテーマは、「鬱」です(笑)。講師には、「一度鬱になり、そこから立ち直ってNPO法人を立ち上げ、その経験を活かして人材育成に取り組む、前川進介さん」をお呼びして、皆さんと一緒に、どうやったら「鬱にならないか?なったらどうすればいいか?」を考えます。

 この業界から、いや、日本の社会から、これ以上辛い人を出さないために、皆さんに聞いて頂きたいと切に願っています。一緒に考える方、下記リンクから絶賛募集中です。よろしくお願いします。


ITベンダに勤務する、中小企業診断士です。得意のITを活かしつつ、常に楽しく前向きに、中小企業の方々と一緒にいろいろ考えていきたいと思っています。