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「えっ??独立??しないよ~♪」という消極的理由

 皆様、こんにちは。ITであなたの課題を解決する、中小企業診断士/ITコーディネータの井上誠です。

 前回、似たようなタイトルで『積極的理由』をまとめました。
『積極的』・・・とくれば、次は『消極的』に決まってますよね。ということで、更に語られることのない、「なんで独立しないのか」、消極的な理由を考えてみたいと思います。

 念のため申しあげますが、これから書くのは、あくまでも私個人の感想です。私の極めて主観的な事実に基づいているものです。もちろん、独立・勤め人の優劣を論ずるものでもありません。

理由その1:『健康リスクが高い』
 健康面で考えると、独立って相当リスク高いです。体を壊して働けなくなった時、会社に勤めていたら、有給休暇というものがあります。何日取れるかは、その人の働いている環境によるので、一概には言えませんが・・・。また、労働保険に加入していると「休業補償制度」もあります。
 ですが、独立していると、自分が動けなくなっている時間=稼げない時間、ですよね。めちゃくちゃリスク高くないですか?病気、怪我は何時やって来るかわかりません。健康にどんなに気を使っていても、やってきます。
自分のような飲んだくれなら尚更です。そして、一番重要なこと。確実に自分は劣化しています(笑)。間違いありません。人間ドックの「なんとか値」も「なんちゃら値」も、悪化しています。
 そんな劣化している自分が独立??恐ろしくて、できません。

理由その2:『実は会社の庇護は大きい』
 いわゆる社会保険費用(健康保険、年金、労働保険等)は、結構会社が負担しているんですよね。詳細は割愛しますが、例えば、厚生年金保険や健康保険は、半額を会社が負担しています。ということは、例えば、厚生年金で同じ金額を受け取ろうとおもったら、独立したらこれまでの倍払わないといけないということですよ。ちなみに、給与所得で得ていた水準と同じ社会保障を受けようとすると、給与所得の1.5倍くらいの額を売り上げないといけない、という試算もあるようです。正確なことは、その人の環境にもよるので、一概には言えませんが・・。
 さらに言うと、退職金もないですよね。
 時々、「独立してからの売上と給与所得とが同じ金額なら、手取りが増えるから独立の方がお得」的に煽る転職サイトとかありますが、その辺のことも考慮すべきなのでは・・・と、いつも考えてしまいます。
 自分の給料は決して多くはないですが、それでも会社にいるからこそ庇護があることを考えると、独立することが得・・・・なのでしょうか・・。

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理由その3:『生活のリズムができる』
 自分はITベンダに勤務していますので、土日は(ほぼ)お休みです、そして、この土日が(ほぼ)休みというのはとても大切だと感じています。
 自分は割と、無理をしがちな性格です。予定に隙間が空いていると、「この隙間でこれできるかな~」とか考えがちです。「24時間戦えますか?」の世代ですから、独立して幸運にもいろいろお仕事をもらえたら、相手からのオファーがある限り、どんどん受けるでしょう。そうすると、なかなか休めません。
 しかし、会社にいると土日はお休みにならざるを得ません。特に、働き方改革が進む昨今、休日に会社に行こうものなら間違いなく殺されます。残業は100時間は超えてはいけませんし、36協定も守らないといけません。
 もちろん、土日も診断士活動はしていますので、のんびりボーっとしているわけではありません。
ありませんが、やはり本業との区別はありますし、本業を止めることで生活のリズムができます。このリズムと、本業を止めていいんだという安心感は、独立したら得られません。

  如何でしょうか?何か書いていて、ちょっと自分がセコイ人間な感じがしてきました(笑)。そして、この感覚が、なかなか、『消極的理由』が語られることがない理由・・・ですかね。

 ただ、折角こうして書く機会があるのですから、これからも敢えて書きにくいことにチャレンジしていきたいと思います。

ITベンダに勤務する、中小企業診断士です。得意のITを活かしつつ、常に楽しく前向きに、中小企業の方々と一緒にいろいろ考えていきたいと思っています。