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写真と詩

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leicaで撮影した写真と、その風景から感じた詩を載せています。
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2022年9月の記事一覧

確かめるもの

確かめるものファインダーを覗く夜の新宿眠らない街一面に広がるネオンと涙吸い込まれてしまいそうだ非常識という防波堤の上を歩く大きな羽を、そんな幻覚写真という真実すら嘘かもどこかでルールをとっぱらって夜という言い訳に確かめたいものそんなものはこの街に無くてぼくはただ僕の中を見たいだけ見てない僕を見つけたいだけsomething to confirmlook through the viewfinderShinjuku at nightcity that never sleepsN

捨てられていく写真たち

捨てられていく写真たち僕らは知らないうちに意識なきままに写真に触れる与えられたテクノロジー見知らぬ技術身にまとったサイエンス増え続ける消費される写真だから僕らは意識して写真を作る無作為な写真その中で僕を照らす写真複写されていく社会まるでコピーされる写真そんな世界の片隅で僕は花咲く花のように写真をつぐむ嫌な空から隠れることもできずそこにある日常僕は幸せの語りを刻んで写真をまどろみへ放り込む僕が作り、切り売りする写真捨てることはできないPhotos that are thrown

寝付けないのはなぜだろう

寝付けないのはなぜだろう心のうめき、どこまで響いている声の無い街、ざわめきあの日の憧れはこの街に無い僕の願いはいつまでも海の深い場所へ行ってしまってずっと戻ってこない満ちる空波の無い海もしも、この街が僕の声を聴いてくれたらいつまでも居られたのに街は厳しさを増して意味を知らない子供たちが今日も集まって来る寝付けないのなぜだろうここにいない君をいつまでも探すからだろうwhy can't i sleepThe groan of my heart, how far it echoes

フイルム決意

フィルムで写真を撮っていく決意ずいぶんファイルが高くなってしまった冷めた目でカメラを眺める「どうしてこうなってしまったんだろう」写真の需要は確実に増えていくのに表現が「フイルム」というだけなのにデジタルも楽だし、色々な表現ができる現像を待つこともないだけどフィルムは憧れ撮る行為だけで楽しくうれしい写真に残すそれはどんなデバイスがなくても誰でもアクセスできる変わる世界の中で変わらないもので未来へ繋ぐ僕はこれからもフィルムで撮ることを誓うDecided to shoot on f

夜の新宿、歌舞伎町

夜の新宿を撮り歩く雨が降りそうな週末の新宿「夏はもうすぐ終わるからさ」そういった言葉が消えるような熱気月は見えない僕は少し歩いて、月がある空を探す続きそうな祭り、はしゃぎ、雑踏君のしぐさは、ここに無い突然の涙もいろんな息が混じった空間どこか、無情な砂漠を想像させる風は、どこか優しい忘れられないように、明るい夜空に星を探すあえて、フイルムで世界を切り取るカメラに拒否感があったり、がっつり拒否されたり僕はまだ、この街に馴染んでないのだろうもう少しこの街を撮り続けたいTaking

新たな壁を

新たな壁を僕らは生きてきてあらゆる壁の崩壊を見てきたベルリンの壁ヨーロッパの国境大英帝国の衰退ソビエト崩壊でも僕は新たな壁の存在を見てきた人種差別格差マイノリティ壁を破壊する理想から見えない闇の壁を作り上げる情報があふれてくると素顔が見えなくなっていく僕は僕を守る壁を作るそれを大人になると教わった相手の心の壁を開くことそれは望ましいことだと聞いてきただけど僕らは知らない壁を作りながらどんどん、距離を離していく君に触れたい手は伸ばすほど素顔が見えなくなっていく素肌に触れたいのに

特別な何か

「何の変哲も無いものを写してそのなかに "特別な何か" を見つけるのが好きなのです」 新しいカメラ、レンズ、高画素、良い風景…つい派手でわかりやすい表現に偏りがちに。でも、写真の本質は「今あるそこにある風景」それを気づかせてくれました。僕も「特別な何か」を探していきたいと思います。"Taking a picture of something that is nothing out of the ordinaryFinding "something special" in it

あなたの幸せ

あなたの幸せ僕の欠片は心のどこかに残っていますか?忘れ物書きかけのノート台風は消えてしまった花は、しっかり咲いてる静かに何も足りないことなく見つけた手紙あなたの幸せあきらめること僕を忘れて記憶の写真は消えないけどあなたを信じているから永遠の愛情あなたとの誓いyour happinessmy fragmentDo you still have some place in your heart?lost itemunfinished notebookthe typhoon is

破壊の先に

破壊の先に 人間は常に、 何かを壊してきた 自然、概念、空気、空、宇宙 どこかで寛容されながら 泣き顔を繰り返す 諦めを続ける 争いで弱さを実感する 人は何を作り出せるんだろう 写真や絵画、芸術作品 名前のない一つしかいない花瓶 壊すことと作り出すことは 同義なのかもしれない それでいいのなら 従う生き方、あるかもしれない 僕は 知らぬ間に壊してしまうことがあっても 作る側でいたい 何かを与えて、作って 誰かが笑って それだけで それだけで 夕暮れの海 夏が空へ

「写真を考えることは、人生を考えることと同義」

「写真を考えることは、人生を考えることと同義」 東京は雨も止み、風も忘れてしまったような勢い 台風はまだ関東に訪れていない 洗い流された空 水分を含んだアスファルト 写真というのは、自分だけのものだと思ってた でも、今の時代は 多くの人が関わったり コミュニティが生まれ、企画が考えられたり 誰かの新しい発想から生きる写真がある 写真の枠が広がるイメージ 写真が進化しているんだと感じる フイルムからデジタル、そしてSNS 変わる環境でも写真は残ってきた

あなたの横顔

あなたの横顔 窓越しに君が立つ 迎えに、ハンカチのような桜たち 道は美術館へ続く まだ、春の雨は止まない 遠い昔の思い出の一部のような机 コーヒーは、まだ暖かい 恋は人を素敵にさせる 世界の危機なんて どこかへ消えてしまったよう 夕陽に向かい鳥たちが羽ばたいていく 思えば、透明な空 どこかぎこちない人 苦しむ理由を探す 嫌われたくない臆病 今すぐ、悲しみに潜り抜け 愛の落とした場所 貴方はそこに ずっと居る Your profileYou stand through

空を怒りの炎で照らして

空を炎で照らして 僕の感情はどこへ? やり場のない怒り 震える拳 怒っていいのかな この理不尽な世の中 皆がイライラしている でも それを誰かに向けていい訳ではない 怒りは正しいの 誰かが怒っている 僕はただ、謝るだけ それでやり過ごそうとしても 怒りは止まらない はっきり言っていいよ 僕は未熟な人 「大人になればいい」 そういうけど、皮肉な旅は続く 時には、見栄を張りたい たまには僕だって 見せる怒りもある 過ちなんだろうけど 黙

窓辺に座って

窓辺に座って 秋の予感 スピードを上げる車たち 振り向きざま このまま 僕はラジオに目をやる 知らない曲 僕の知らない季節が歩いている どこか寂しい 君からのline 君からの言葉を待ってる いつまでも 別れていっても 一人になっても 夜のブリッジ 遥か眺めた車窓 取り壊される観覧車 変わる季節 変わらない風景 変わらず見つめる横顔 空に梯子をかけよう このままでも 今とこれからを つなげていこう sit by the wind

rain dance

▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃▃ レインダンス カーラジオから流れる ずっと前に聞いたラブソング まるで 君が隣にいた姿がよみがえる 僕は大人になった もっと世界は良くなると思っていた 願っていた僕になっていると思った 日曜朝の日差しは変わらないのに 遠くで雨の音 僕はカメラを握りしめる 君は言った 「いつか素敵な写真が撮れる」 青空より雨が 君は好きだった あの夏は むせる暑さと日差し 君への想い 月だけの夜 どこへいってしまったの