makoto

優しい写真をあなたに leica・photographer/Tokyo

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優しい写真をあなたに leica・photographer/Tokyo

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  • 写真と詩

    leicaで撮影した写真と、その風景から感じた詩を載せています。

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    小説を載せています。半年に一度のペースで掲載していきます。

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自己紹介

はじめまして。makotoと申します。 Leicaで撮る写真に憧れてインスタを中心に活動しています。 この度、noteを始めることにしました。 noteでは写真について詳しくコメントしていこうと思います。 はじめてお会いする方に、簡単に自己紹介をさせていただきます。 プロフィールmakoto(まこと) 東京都生まれ。 leicaカメラを使い、モノクロ写真を中心に撮影を行う。 2019年からインスタグラム(@mactips2020)で写真発表を開始。 主な受賞 ジェットダ

    • 僕の好きな風景「表参道」を撮り歩く

       台風が去った東京で「表参道」を歩いてきた。もしかしたら台風が秋を連れてきてくれるかと思っていたけれど、その気配はなかった。  表参道は原宿と渋谷の中間に属し若者文化と大人の雰囲気が重なる。歩く人々の速度は速く、聞いたことの無い音楽が流れている。ファッションも多彩。カメラメーカーが多くギャラリーを構え、街の至る所で写真展が開かれている。また展開しているカフェには美味しいコーヒーが飲める。街全体がアートであり表現的には「夏の暑さを光が表してる」そんな印象だ。  若者の集団を見る

      • 「君の写真が聞こえる場所へ」

        週末、浴びるように写真集を眺めて過ごす 世界は一片で晴れ渡る 現実の世界は雨が降り始めて、少し湿っぽく感じる 少しだけここで眠らせて 現実と朦朧とした夢の境で生まれた、 伝えたい言葉があるから 写真を学んでいけば、混乱が深まる 僕は写真を撮る行為に戸惑ってしまう 何が正解かもない写真世界 誰かが銃弾に倒れた まるで現実の世界でも 我々は目撃者であり傍観者だ ずいぶん長いこと、そうしてきた 答えが無いからこそ、届けたいもの 写真は眠らない ひとりでに傷つく 僕は眠ることし

        • 「コントラストバージン」

          日常は、弱さも強さもコントラスト 誰にでもどの国に居ても 平等に降り注ぎ、照らされる そんな日常、僕は 思い出のなぞるように 記憶を重ねてみる 失いたくないもの 守るもの それらは全て 自分を強くしてくれる要素 誰かを深く愛すこと それはそれ以外を必要としない 誰とも会いたくなくなる日 それすらも赦すこと 救われるということは、信じるということ 流れ星をみた夜、それは 強く願ったからなんだ 君を愛おしく思う それは暗闇のなかの光だから その中に、

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          来るべき明日を疑え

          朝、窓から見える世界 死神が笑う 眠れぬ理由 シルエットが雨に滲んでいく 世間はどこか素知らぬ顔 誰かが求めた答え 明日が怖くて 忘れてみよう 知らぬ誰かを見つめて 愛せば楽なのだろう 突然の雨と同じように 僕が今と馴染めないのは 誰かのルールに馴染めないだけ いや、ただ僕でいたいだけ 涙は悲しみと信じて バラードは好きだと言えば 誰かは哀れみ、優しい言葉をくれる 君だけを見つめて 君だけを愛せば、もっと素直なのに 夢の外へ行こうとするあなた 終わらない雨 終わらせな

          来るべき明日を疑え

          「love story」

          ずっとそばに居ても 消えていく桜 慣れてしまうことに恐れ もっと違う出会いってあったとも思う 僕がもっと違う正解を知っていたら 答えという運命も変わったのかも 僕は君に出会った それは答えであり事実 君の瞳 一つ視界が開けた瞬間 僕の恋愛観、どこかピンと来ない 純だと自分だけ無責任に感じてる 君とみた海、記憶で引き延ばされていく でも、不思議と桜は違った 今年の桜は長い時間咲き誇る そのほうが離れがたい、甘い瞬間 答えはわからないけど 一つ言えること 桜は綺麗だ、き

          「love story」

          バイオリンに夢を託して

           3月中旬の東京。暖かくなってきたがまだ風は冷たく、桜は僕らに姿を見せない。僕は手に馴染んだカメラを肩にかける。けれどどんな場面も見慣れた冬の空だけが僕の前に重く横たわっていた。  僕は撮影を諦め、テニスコートへ向かう。もう何年も動かしていない身体を温めるようにテニスラケットで昔の姿を重ねながらショットを繰り返す。僕の身体を表すようなガットの張り。プレーもずいぶんミスショットが増えた。ボールの勢いはあの頃とは違う。戸惑いの振り上げたラケットを置き、空を見上げる。まだ冬はそこに

          バイオリンに夢を託して

          写真展「中平卓馬 火―氾濫」

          東京国立現代美術館にて「中平卓馬 火―氾濫」展を拝見してきた。 中平卓馬氏は1960 年代末から70 年代半ばにかけ写真について実作と理論の両面において大きな足跡を記した写真家だ。恥ずかしながら僕はこの写真家を詳しく知らなかった。写真表現は「日常を非日常に捉え直す」そんな印象だった。 モノクロでしか写真を表現できない時代、あえて「写真との関連性から引き離し写真独自として作品成立させたい」と思わせる作品ばかりである。その代表的な作品が「provogue(プロボーグ)」だろう。

          写真展「中平卓馬 火―氾濫」

          「東京クローズド」

          東京が雪の洗礼を受ける 人々は戸惑う それはサヨナラが言えない思いに似てる もう会えなくなるのに 集まってくる光の粒 見下ろす僕らの世界 だるい空気 息が苦しく あの日から 雪の螺旋から抜け出せない それを留めることはできないのだから 僕はあきらめて カメラを持って東京駅へ 探している写真を求めて 雪という不誠実さに導かれ 激しいカミナリさえも凍える いくつもの翼が消えていく 何もない空 僕がここにいると手を振ったとしても 希望や理想より誠実な雪 白さに偽りはない

          「東京クローズド」

          「突然奪われる日常」

          「突然奪われる日常」 * * 少し遅い朝 汗ばんだ身体 外の景色は変わらない 年を一つ重ねただけ 今日風は吹かない 寒さも和らいだ 何気ない日常に近い元日 ふと忘れてしまいそうな正月 今年はどんな日になるのだろうかと 思いを馳せる一日 あなたに話したいことがたくさんあった 月日が巡る中で、一年を一番思う日 しかし今日(1月1日)は違った 突然の激震が日本海側を襲う それは乱暴に、なおも深く テレビでは「命を守る行動を」そう叫ぶ 波が町を襲う 眠りにつく途中で起こされたよ

          「突然奪われる日常」

          「僕はモノクロ写真が好きだ」

          「僕はモノクロ写真が好きだ」 * * 今日はモノクロ専用機で海へ出かけた 雲は分厚さを増して、その動きは鈍い きっと動かない季節としてなのだろう 同じ季節なんてないのだ 雲の先には本当の冬が横たわっているのだろう 太陽が見えずとも波は繰り返し迷い込む 静かすぎる海は、意味を求めているようだ 足元に波と砂が目覚めていく そびえる風車 動かないことで存在感を増す すべてさらっていく風は訪れない 僕は決心したようにシャッターを切る それは少し重い決断のようだ 今は見えないもの

          「僕はモノクロ写真が好きだ」

          「彼の右手はライカを持っていた」

          「彼の右手はライカを持っていた」 * * 雨抜けの東京 冷たい風は少し和らいで 申し訳なさそうに太陽がビル間に顔を出した Leicaショップ 彼は突然現れた 片手にLeicaモノクローム それは多くの世界で 多くの人を撮った機体 彼は僕に握手をし、そして写真を撮った 僕もお礼に 彼の写真を撮った それはカメラマン同士の挨拶だ 彼は東京を撮り 僕も東京を撮る そこに国境も人種もない 誰も裁かないし 誰も色を分けない 僕も彼も同じ どこか異邦人 僕も彼も 写真を撮る 僕

          「彼の右手はライカを持っていた」

          「秋の後ろ姿」

          「秋の後ろ姿」 * * あなたの声 外の気配 息はまだ粗い ひととき どこまでも 離れるための旅 風をのせて 高い雲 他の誰でもないあなた 海のように ひとは流れ 戻ってこない 秋よ 別れの言葉 どこで あなたに会いたい 僕の精一杯の涙 見えるはずもない 離れても まだ "Autumn back view" mn back view" * * your voice, a presence outside My breath is still rough for a

          「秋の後ろ姿」

          シャネル・ネクサス・ホール“ヴェルサイユ宮殿の光と影”森田恭通の写真展に行ってみた

          銀座Chanel・ネクサスホールで、「ヴェルサイユ宮殿の光と影”森田恭通の写真展」を拝見してきた。 国王ルイ14世によって壮麗なバロック建築として生み出されたヴェルサイユ宮殿。今回モノクロ写真に収めた写真展だ。 圧倒される激しい美のコントラストに足を踏み込んでしまうと戻れない世界。価値観、高圧的な美徳、吐き気のする狂気。けれど美しい。それは僕の美観、コンテキストを越えたものだからだろう。 作品はモノクロフィルムだけで表現されている。それはきっと森田恭通氏が「華やかさを誤魔

          シャネル・ネクサス・ホール“ヴェルサイユ宮殿の光と影”森田恭通の写真展に行ってみた

          何処かで笑われたって

          僕の感情はファーストフードみたいに冷めてしまった。 信じていたものより大事じゃないものに、偏ってしまった どんな言葉をもってしても君に手渡すことのできない午後 通り過ぎた夏 僕は薄明りで 君を探すけど  夜空は見えるだけ  それは僕ができること 何処かで 僕のことを笑っていても 構わないさ それでも 君の純粋さが この夜空に ちりばめられていれば 壊れたイヤホン かすかに聞こえるメロディ 遠くで鳴ってるラジオのよう 好きだった曲だったらよかったのに 僕は吐き気がした

          何処かで笑われたって

          「同窓会って」

          久しぶりに会う面影たち そう、それは昔多くを過ごした友 33年はそれぞれに散らばって 解けない糸みたいに 広い世界で、どこか砕けた 深夜24時を越えた空白 でもそれでは埋まら時間ずっと同級生がくどい話してるそっくりにできた友人 見当つかずの場当たり声だけ変わらず 僕もいつか そんなふうに誰かに言われるのかな 目も見えないくらい生きてるだけなのに 僕だって涙する 自分にイライラする 理不尽な感情もある いまだに僕自身を探したりする きっとみんなもそうなんだろう

          「同窓会って」