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死にがいを求めて生きているの/朝井リョウ【Drop of words】

こんにちは!年収400万円くんです。

【Drop of words】今回紹介するのはこちらの作品です。

※本編は②へジャンプしてください。


①Drop of wordsとは?


Drop of wordsは「言葉の雫」


このマガジンでは小説を中心に本の中から、ボクの好みで「これは素晴らしい言葉だなぁ」と感じた文章を紹介します。


この世界には素敵な作家さんが数多くいらっしゃいます。


彼らによって紡ぎ出された言葉や文章が、心にぽとりと一雫落ち、じんわりとけていく。


心にとけた言葉や文章が、そっと背中を押してくれたり、ただただ寄り添ってくれたり、はたまたハッと気付かされたり。


そんな瞬間がボクは大好きで、読書が趣味になっています。


こんなに素敵な言葉を生み出す作家さんやその作品に、もっと社会の賞賛が向けられても良いのではないか?


そんな風に考えているボクが「魅力を世に伝えるために何か少しでも活動できないか?」と考え、このマガジンを創刊しました。


本文からの引用、ボクの読書感想をベースに記事を更新していく予定です。


人生を豊かにしてくれる「言葉の雫」を紹介していきますので、気になった作品はぜひ読んでみてくださいね。


※小説のストーリー紹介や考察ではなく、あくまで言葉の引用による紹介です。


②死にがいを求めて生きているの【Drop of words】

自分だけでできることが少ない場所で過ごす時間は、一秒一秒がすごく長いのだ。
十四歳という季節は、毎日毎日、どうして、どうして、が積み重なっていく。目を瞑っていたって歩けるような校舎の中、わからないことがいっぱいある。
年齢を重ねていく中で、求心力となりうる要素は、変わっていく。自分が持ち合わせていた要素が有効な時代はもう終わったならば、自分の中身を更新していかなくてはならない。
俺、何百人のホームレスが救われることより、目の前の人のクマが消えるほうが、生きる意味とか、生きがいとか、感じられるかもしれない
四十を前にした旧友たちは、学生のころはあれほど自由に振り回していた両腕で、その二本ではもう足りないくらいのものを抱えている。
無人島に行って、やっと、何かを成し遂げた人になれたんでしょうね。人間本来の生きる意味なんて、普通の暮らしの中で見つけられるのに。命の使い方なんて、生きがいなんて、どこにいたって感じられるはずなのに
自分から何も言わなくても、いま自分が何をしているのか認識されるような人で在り続けたかった。



③ほんのちょっとの感想文。


自分の存在を、わかりやすく周りから認められること。その必要性と難しさ。

一冊の物語の中でも、視点によって人物の見方がガラッと変わります。

何者かになりたい自分を、客観的に見つめられる貴重な作品でした。

気になった方はぜひ、手にとってみてくださいね☺️


それではまた次回の記事でお会いしましょう。最後までご覧頂きありがとうございました!

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