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前ニケーア教父・資料

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#アレクサンドリア

『諸原理について』第一巻 2章「キリストについて」1-5節(オリゲネス)

第2章 キリストについて

(1)
第一に、彼が唯一生まれし神の御子であるという観点において、キリストのうちにあるその神格の本性が一つのものであるということ、そしてこれら終わりの諸時代において経綸の諸目的のため彼が引き受けた、その人間本性がもう一つのものであるということを、我々は書き留めなければならない。それゆえ我々は第一に、唯一生まれし神の御子とは何であるかを確認しなければならない。彼が諸々の状

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「諸原理について」序文 6-10章(オリゲネス)

(6章)

​悪魔とその使いたち、また敵対する諸力に関する、教会的宣明は、それらが実際に存在する、ということである。しかし彼らが何であって、どのようなあり方で存在しているか、それは十分明確には説明されていない。

しかしながら以下の考えは大半によって保持されている。つまり、悪魔は御使いであったということ。そして堕落者となったのち、できる限り多くの御使いたちを、自身と共に降るよう誘導したとい

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「諸原理について」序文 1-5章(オリゲネス)

(1章)
恩寵と真理とは、イエス・キリストによって成立させられたと信じ、また、それについて確固としている者たち、そして「私が真理である」(訳注:ヨハネ14:6) と彼自身が言ったことに従い、キリストが真理である、と認識した者たち、そのような者たちはみな、他のどんなところからでもなく、キリストの諸々の言葉と教え自体から、善く、また祝福された生に人を先導する、知識を引き出すのである。

そして、「キリ

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旧約リスト オリゲネス(c. AD 230)

http://www.newadvent.org/fathers/250106.htm

より。英訳からの重訳。

アレクサンドリアのオリゲネスは、アレクサンドリア学派の源流とも言える神学者であり、前ニケーア教父の最重要人物の一人である。

彼の旧約聖書リストが、カイサリアのエウセビオスの引用によって残されている。(『教会史』ⅵ.25)

ネヘミヤ書はエズラ書の第二に対応すると思われる。
なぜか十

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『諸原理について』第一巻 1章「神について」(オリゲネス)

http://www.newadvent.org/fathers/04121.htm

第1章 神について

(1)
ある人たちは、我々自身の聖書群の宣言に従ってでさえ、「神は[物]体的である」と言おうとするだろうということを私は知っている。その理由は、彼らの見解としては、モーセの諸文書のうちに「我々の神は燃やし尽くす火である」[申命記 4:24]と[言われており]、またヨハネによる福音のうちに「

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『ケルソス駁論』第二巻 第六十二章(オリゲネス)

http://www.newadvent.org/fathers/04162.htm

さて彼に関して発された全ての予言、そのうちにはこの復活の予言もあるが、そこから、そして彼によって為された全てのことから、また彼に降りかかった全ての出来事から、以下が従った。すなわちこの出来事は全ての他のことに勝って驚嘆すべきことであった。というのも預言者たちによって、イエスの位格において前もってこのように言われ

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『ストロマテイス』第2巻 第3章(アレクサンドリアのクレメンス)

第3章 本性から生じるものではないものとしての信仰

さてバシレイデスの追随者たちは信仰を本性的なものとみなし、またそれを選択することとして言及する。つまり証明なしに知的な理解によって諸々の考えを見出すこととしている。一方でウァレンティノスの追随者たちは信仰を我々単純な者たちのものとみなして、次のように把握しようとする。すなわち(本性によって救われている)自分たち自身のうちに、より優って卓越した胚

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