『劇場版ハイキュー!!』を観て、今さら蘇る感謝〈ネタバレあり〉
今年はずっと観たかったアニメをできるだけたくさん視聴したいと思っていて、まずは正月休みに『ハイキュー!!』を観終えた。そしてちょうど良いタイミングで劇場版が公開されたので、今週娘と観に行ってきた。
『スラムダンク』と同様に、スポーツに打ち込む高校生のひた向きさと、それを通じて敵も味方もなく繋がる共感と友情の物語に、胸が熱くなった。
自分が一番好きなシーンは、試合の後、研磨が黒尾に、「僕にバレーを教えてくれてありがとう」というセリフ。
あまりゲーム以外に興味を示さない研磨は、小学生の時に黒尾から子供のバレーチームの見学に誘われ、何となくついて行って、何となく一緒に始めて、そのまま高校でも続けることとなった。
その後、日向との出会いもあり、研磨は自分の想像以上にバレーに魅了されていったのだろう。
春高バレーという大舞台で、日向たちと死力を尽くし闘い、それを思い切り楽しんだからこそ、バレーをしていて良かった、と心から思えた。そして、そのきっかけをくれた黒尾に感謝を伝えたのだと思う。
このシーンで、自分も、小学生の時のことを思い出した。
自分はソフトボールだったが、小3の時、研磨と同じように、仲の良かった友達に誘われ、何となく入部した。
多分自分も当時の性格から言って、自分一人なら到底入っていたとは思えない。スポーツは苦手だったし。
そこはかなり強いチームだったので、練習も厳しかった。
でも、それゆえにチームメイトとの結束や勝利の喜びだけでなく、敗北の悔しさも幾度となく味わった。
中学、高校でもスポーツをしたけれど、この時が一番充実していたし、この経験は大人になってからも、単なる”良い思い出”だけでなく、「辛い練習を耐え抜いた自分」として自信に繋がっている。
本当にあの時、その友人について行って良かったと思う。
でも、そう思えたのは、大人になってからだ。
だから彼女に感謝の気持ちを伝えることなく、今では音信不通になってしまっている。
もし彼女に会うことがあったら、一言、研磨と同じセリフを言ってみたい。
彼女はどんな顔をするだろうか。
いやそれ以前に、もう彼女の顔の記憶も薄れてしまっている。
だってもう四十年以上も前のことだから。
うわ~、年を取ったもんだ。。。
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