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香り

朝起きてフキを採りました。
この香り、一年ぶり。

農民たるもの、時間があるのなら
夏に向かう雑草を一本でも引くべきところ、
街に諸用を溜め込んだもので、
昨日は久方ぶりに街へ。

私が出かける日はたいてい雨模様です。

せっかくなので夜は
山海塾の市原昭仁氏のワークに参加させて頂きました。
こんなことも何年ぶりだか、
辺鄙な山暮らしで運転免許なしの私にとっては貴重なことです。

ゆらゆら身体を動かす・・。

細かな発見を受けとりながら、全体感、
絵画で言うところのマッスで捉える、
動きを輪郭でなく、質感で捉えたい。

そんな気持ちでしたが、『海藻』のイメージと耳に入り
瞬時に頭の中に、土方巽の“ギバサ”が浮かんでしまって
ちがうちがうよ、とかき消したり・・
自分の心の動きが奇妙でした。

(そう言えば30年近く前にアスベスト館を訪ねた日は大雨だったなぁ…。)

おどる身体は繊細でいて強靭。

野良で使う身体には馬力が必要。

一日限りの参加でしたが、
新鮮に、大事なものをぎゅっと抱えて帰りました。

案の定、夜更かしして・・
朝起きたら、野良シゴトによる膝の痛みが
回復していました。

ゆらゆらと
余韻のまま、目覚めてフキを採りました。

この香り、一年ぶり。
風をうけて、ゆらゆら・・。

くねくねじゃないんよ、ね。


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