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人を育てる時に先ずすべきことは

人材育成に悩む企業さまからのご依頼は、大きく2つあります。
「育てたい方達に向けた研修」と「育てる人の指導力を高める研修」です。

今回は、後者の「育てる人の指導力」についてお話しします。

企業さまからご依頼いただく時、大抵、「育てる人」に知識やスキルをインプットして欲しいと言われます。つまり、先輩に育成するスキルが備われば、後輩が育つであろうとお考えなのです。
しかし、課題はそこではないことがほとんどです。

独立前に在籍していた会社では、後輩指導が当たり前に行なわれていました。指導能力も評価の対象でしたので、指導方法を先輩から学ぶこともあるほど指導育成は活発でした。

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私も若い頃、多くの先輩方に手取り足取り指導してもらいましたが、同じアドバイスでも、ある先輩の時にはずっしりと響き、他の先輩の時には何も感じないということがありました。
未熟な新人なのに生意気なのですが‥
でも、そのような経験をされている方が多いはずです。

経験を重ねるうちに気づいたのですが、
指導を受ける側の人間は、指導をしてくれる方の”人柄”と”姿勢”によって、「素直に聞き入れる」のか「素直に聞き入れられない」のか、ほぼ無意識に判断しているのです。

つまり、育成する側はどんなに知識があっても、伝えたいことがあっても、まずは、”人柄”と”姿勢” で相手に心を開いてもらわなければ、効果的な育成はできないのです。

どんな”人柄”と”姿勢” なら、 心を開いてもらえるのでしょうか。

「この人の話は聞きたいなぁ」「この人の印象はいいなぁ」と思う方を思い出してみてください。

温かい表情、言葉、品格ある振る舞いなどで "人柄"は伝わります。
また、相手へ関心を示す問いかけをしたり、誠実さや熱心さが伝わる”姿勢"であれば、好感を持たれます。

このように、すでにある人柄に加え、相手を大切に思い丁寧に接しようとする心掛けが表れると、相手は心を開くようになります。

これは、目新しいことでも斬新なことでもありません。簡単なことですが、どちらも出来ている人ばかりではないですよね。

どんなに知識や経験が豊富でも、伝えたいという熱い想いがあっても、相手の心が開かれていなければ届きません。

心を開いてもらって初めて伝えたいことが心に届く。

育成しようとする方は改めて、このことを心に留めてみてください。

私も反省と後悔を繰り返しながら、ますます自己研鑽に努めていこうと思います。





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