夏の宿題

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Perch.のお手紙　#115

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夏の間クーラーの効いた涼しい部屋の中で、ちょっとした時間を見つけては猛然と断捨離をしています。

洋服に始まり、食器や雑貨やCDに、しばらく開けていなかった引き出しを開き、ついには3人がけのソファやテレビも処分しました。

100冊近くあった捨てられなかった雑誌たちは、おいしいお店やレストランの特集か、「旅もの」か、本や映画や美術館の特集みたいなテーマのものが多くて、長く好きでいるものの傾向を振り返っている所。

雑誌世代、とでも言うのでしょうか。インターネットが今ほど発達しておらず、スマートフォンのなかった時代。知りたい情報は雑誌から得ることが多かった。1冊1冊を大切に、隅々まで読みました。

そんな雑誌たちは、そのまま捨ててしまうことが出来なくて、雑誌は1ページ1ページめくって、行きたかったお店や場所をGoogleマップにピンをしてから処分をすることにしました。

ネバーエンディングストーリー級に果てしない作業だな、果たしてこれ意味があるのかな、と思って始めたのだけれど、「いつか行きたい」と脳の片隅に記憶していたあのお店やこのお店、あの美術館やあの公園が、地図上のどの場所にあるのがクリアになって、「いつか行ける」場所になって行くようでした。

今日出かける先の近くに行きたかったお店はあるかなぁ？とGoogleマップを開くのは、最近の楽しみなこと。

古い雑誌をめくりながら、どんな気持ちでそのページを読んでいたかを思い出しました。

20年越しの「いつか行きたいな」を叶える。

変わったこと。変わらないこと。