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【絵本で英語を練習する】『Pass the Jam,Jim』

大学院の英語教育サブプログラムの院生だった頃、特に初等教育を学ぶ学生が中心になった「絵本で英語を練習する会」という自主ゼミがあった。

ある先生の研究室で週に一度、絵本を音読するために集まるのだが、先生もそこにいてくださってより英語らしい音で読めるように鍛えてくださるという贅沢な勉強会だ。

先生の研究室にはたくさん絵本があって、それらの絵本は「英語らしいリズムで、韻を踏んでいるもの」に限られていた。なので学生は、思い思いに絵本を手にとっておもむろに声に出して読む、そんな場所だった。

私が在学していた頃はコロナ禍でオンライン開催だったり、ハイブリッドだったりしたが、お忙しいなか時間を割いて学生の音読につきあってくださった先生には感謝しかない。

そこで、わたしが「絵本で英語を練習する」ために用いた絵本を紹介していこうと思う。音読の練習には、どれも自信を持ってお勧めできる本たちである。

(ただし、わたしの研究テーマである「絵本の原作と翻訳を比較することを通してものの見方を育む」とは別の視点でのおすすめである。)


Pass the Jam,Jim

Umansky Kaye・Chamberlain Margaret (1998) 『Pass the Jam』,Jim.Rad Fox

にぎやかな絵が散りばめられていて、それを眺めるだけでも楽しいが、
英語らしいリズムで音読するとさらに楽しさが増す本である。

小学生のレッスンでこれを使っていたこともあったが、
子どもたちにも大人気の一冊である。


絵本の本文より、先生が書き起こしたもの

試しにこの本文からの書き起こしを、
1行が4拍でおさまるように読んでみてほしい。
自然と英語らしく、読めるのではないだろうか。

拍数を意識しながら、子音など細かい音に気を配る。
ここでわたしが先生から指摘されたのは、
Hurry のrと、lay のlの音 だった。

わたしが読むのに苦労したところには、
黄緑色のラインが引いてある。


絵本の本文より、先生が書き起こしたもの

ここでは、wantsのsの音と、Is it のリンキング。


絵本の本文より、先生が書き起こしたもの

ここは弱拍で入るBoil とBring の子音が弱いよ、と指摘された。


絵本の本文より、先生が書き起こしたもの

ここでは「ALL」の発音。

と、このような感じで延々と読み続けること60-90分。
楽しいど苦しい、みたいな時間だった笑

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