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産後とマタニティブルー

初回公開date: 2016年05月25日 11時30分
※内容は初回公開時のものです。

前回は出産について書きました。その続きです。
出産も長丁場で大変でしたが、自分にとって本当に大変だったのは産後の一ヶ月間でした。

まず身体的な問題。
出産後は本当に全身筋肉痛&いろいろなところがガタガタで、動く度に悲鳴を上げていました。
分娩で腰を痛めた上、授乳で前かがみになるから首も痛い。それに連動して肩や背骨も痛くなる。
休もうと思って横になると、逆に血流が鈍くなるのか、寝たあとの方がもっと痛みが増すという悪循環。
普通の生活で筋肉痛になったら湯船に浸かって疲れを取るところだけど、一ヶ月検診で医師からOKが出るまではシャワーのみ。
体はさっぱりしても、全身の疲れは全く取れませんでした。

そしてメンタル面。
出産の翌日には両親・義両親とお見舞いに来てくれたけれど、話題が全部赤ちゃんにいってしまって、出産に至るまでの話を聞いてくれない&出産後の身体的・精神的な心配を誰もしてくれない。
(もちろん赤ちゃんを見に来るのが目的なので仕方ないことなんですが)
次の日に退院着を持ってきた母親に「出産したら母体のことなんてみんな蔑ろだねぇ」とぽつりと言ったら「当たり前じゃん、何甘えてんの」と返されて、ああやっぱりそういうものなのか…と思いました。
その日は夜になってから涙が止まらず、病室で大泣きしました。
もちろん我が子は温かくて可愛いのだけれど、出産に至るまでの経緯や痛さが自分の想像以上のものだったことがショックで、それを自分でまだ受け入れられなくて、でもそれを誰もわかってくれなくて。
気持ちがジェットコースターのようにぐるぐる動いて、それでも否応なしに子どもは泣くのでお世話をしなければならないわけで。
おまけに切開や骨盤の痛みはまだ取れなくて満身創痍なのに『出産大変だったんだね!でも無事に産まれたんだからいいじゃん!結果オーライだよ!』っていう周囲のテンションについていけない。
「ああこれがマタニティブルーってやつか」と頭では理解していましたが、気持ちは落ち着きませんでした。

正直なところ、我が子を心から可愛いと思えたのも一ヶ月を過ぎてからです。
それまでは「せっかく産んだこの子を死なせちゃならない」という気持ちでした。とにかく必死でした。
あの一ヶ月は本当に毎日が長くて辛くて、早く月日が過ぎてくれと思わずにはいられませんでした。
何度も黒いモヤモヤに呑み込まれそうになりました。

自分が脱出するためにとった解決策は、旦那に全て話して協力体制を取ることと、里帰りを早めて自宅での育児に切り替えることでした。
実は産前から懸念していた里帰りでの育児。
本当は一ヶ月検診まで実家に居る予定でしたが、結果的に二週間で自宅へ戻りました。
マタニティブルーも理由のひとつでしたが、本当の理由は母親との衝突でした。
その件については、授乳のお時間になりましたのでまた次回。