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ほぼ全裸。フランスで初めての婦人科受診

先月のとある夜、突然の下腹部痛に襲われてトイレに駆け込んだ。
生理痛?にしては今までにない腹下しと熱っぽさ&冷や汗、なんかいつもと違うかも…と違和感を覚えて心配だったので、ひとまず内科に行ってみることに。

Doctolibというアプリを使えば直近で空きのある病院を探せてネット予約もとれるので、便利。初診でもスムーズに予約〜来院できた。

パリへの用事ついでに行ったのだが、フランスの開業医は普通のアパルトマンの1室に診療所を設けているケースが多い。
建物の下で部屋番号を押してオートロックを解除してもらい中に入る。

日本みたいに清潔感満点のTHE 医療機関です!っていうのはあんまり無いのかも。まだ大きいところに行ったことないから知らないだけかな。


そんなこんなで今回診察してもらったのは、かっこいい風貌のパリジェンヌマダム。
まずは簡単な問診(痛む場所、痛みの感じ、最終生理日etc. )と触診を受ける。1年以内に子宮の手術歴があったのだが、それを伝えたところ「念のため」と婦人科の受診を勧められ処方箋を受けとった。

移住後まだ社会保険の手続きが終わってないこともあったのだが、やっぱりパリの病院は高いねーと夫がぼやいていた。確かに初めてとはいえ15分弱の診療で45€?はぼったくり感半端ない。
フランス人がそう感じるのだから、そうなのだろう。
保険証を無事に受け取った後に80%くらい払い戻されるらしいので、楽しみ。


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そして翌日予約したのは家から自転車で数分の場所にある、 Googleレビューの良さげな街の婦人科。

外観はふつうの民家みたい、
眼科と歯科医も入っているキャビネ


先の内科と同じように夫がひと通り説明したあと、エコー検査をする流れに。私だけ別室に案内され、先生にフランス語で指示され少し緊張、ちゃんと言われた通りできてるかな?とドギマギしながら支度した。

エコー前の準備
検査室にはトイレも併設されており、まずは用を済ませて下の服を全部脱いで出てくるよう言われる。下ってもちろんパンツもだよね…と思いつつ、医者とはいえ、見知らぬ男性の前で下半身丸出しで登場したことは人生で一度もないため(当たり前)、なんか変なプライド?羞恥心?を捨てきれず、ダメだったら指摘されるだろうとパンツを着たままトイレを出てみた。
その無駄な抵抗も虚しく、案の定「はいそれも脱いでー」とさっさと丸出し状態になり診察台に上がる。
もじもじなんて言ってらんないぜ、フランス。

検査室の様子
噂には聞いていたが、医者と患者の間にしきりや目隠しは一切ない。
非デジタルな診察台(日本みたいに自動で動かない、足置き場付きのただの台)とモニターが並べて置いてあるだけで、処置をうけている最中はお互いの顔がガッツリ見えている。なんなら、きちんと目を見て時には冗談も交えつつ説明してくれる。私、局部 全晒し中ですけど?

もはや笑える?大胆な診察方法
これがフランスでの常識みたいなので、もう色々諦めて全てを委ねるしかないと開き直っていた。
エコー前に念のため子宮頸がん検査用に細胞を採取、結果は2〜3週間後に出るそう。陰性だとメールで、陽性だと夫の携帯に連絡をもらう段取りだ。過去数回の定期検診でも問題なかったのでたぶん大丈夫だと信じたい。

さて、エコーに移る。日本ではカーテンで見えないため頸室エコーがどう行われているか考えたこともなかったのだが、医者の手元にあるその道具の形はどう見ても大人のおもちゃ。医療用なのか分からないがコンドームのようなものをつけ、膣内に入れられる。痛みは特にないが、驚きと不思議な気持ちだった。れっきとした診察なんだろうけど、冷静に考えると何されてんのコレ?感。
日本はもっと細めの器具を使われていて、異物感は少なかったような…

幸い、子宮も卵巣も何の異常もなく、tout est bien! (問題なし!) と言われ診察終了、、、と思っていたら、乳房のチェックもするため、上半身の服を上までまくってと。
胸を出さないと仕方ないので、首元ギリギリまで服と下着を上げて、バンザイの姿勢。もうほんと、まじでただの全裸。しこりがないか乳房周辺〜脇の下までもみもみされ、完全にまな板の鯉 状態だった。
無心をキメていたが、思い返して自分を俯瞰してみるとすごい画だったに違いない。

これフランスの女性たちは当たり前のように受けてるんだよね?初めての受診は何歳くらいで経験するものなんだろう…とか考えていたら終わった。


しこりも無くとりあえず安心だったのだが、医療の違いも豪快というか、「配慮」についての必要性(希薄なフランス / 過剰な日本)を考えさせられ面白いなぁと思った次第。

ちなみにお会計は60€前後だった気がする。丁寧な診療と各箇所の検査を受けられた安心感はプライスレスだが、やはり郊外、パリよりコスパがいいと感じた。ここでも払い戻し用の書類をもらって帰宅。

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子宮頸がんの結果は気になるところだが、普通に妊娠できる状態だと聞けたので希望が持てた。謎の腹痛はたぶん数日前に食べたアボカドか、再加熱不足のレンズ豆が原因…?その後 特に下痢もないので、そういうことにしている。(しょーもない)


今後もし妊娠できたらまたお世話になるかもしれないし、早めにフランスで婦人科の雰囲気を知れて良かったな、と思える経験でした。

どなたかの参考になれば何より😂


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