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推し映画30-「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」

2021年3月12日、公開から5日目にしてやっと観てきました。
もし「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」を未見の方がいらしたら、どうかこの文章は読まず、ぜひ劇場で鑑賞していただきたいです。
25年間分の思いの丈を綴った、ネタバレしまくりの感想です。
誰の為でもない、自分の為の、日記のようなとりとめのない感想文です。

※以下ネタバレあり※

鑑賞前:3月8日〜3月11日

公開日を知った瞬間、崩れ落ちました。
公開初日に行く気100%だったのに、2021年3月8日、まさかの平日、しかも月曜日。ちょうど仕事の山場が週半ばにあり、時間的には頑張れば観にいけなくはないけどきっと心が整っていない…これでは“最後のエヴァ”を観るには最悪のコンディションになってしまう。
そして私は、金曜夜までTwitterをはじめとする一切のSNS、ネットを封印することにしました。「観てきた」というコメントすら目に入れたくなかった。10年来のツイ廃にはなかなかのチャレンジでしたが、情報デトックス、わりと快適でした(中毒症状みたいなのは出たけど)。私にここまでさせるとは…でも、TVシリーズから25年間、ほぼリアルタイムで追いかけてきたファンとしては、「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」鑑賞体験は、なにより大切にしたいものでした。

鑑賞直前:3月12月午後

アマプラで序破Qを流しながら、徐々に心拍数が高まっていきました。半端ない緊張感。観たいけど観たくないような、複雑な気持ち。
どんな“終わり”になるんだろう。そもそも、果たして終わるんだろうか。
8年前も「Q」を一緒に観た友人は「仮説を立てた!エヴァは実は巨神兵で」などとメタなことを言っていましたが、私としては、せめてパイロット5人が生きてさえ居てくれたらなんでもいい…という心持ちでした。旧劇場版のラストシーンを思い出すたび、「2人よりせめて3人…」的な気持ちで。

1回目(通常版)観賞後:3月12日夜

近場の劇場で、通常版で鑑賞しました。
観終わった後、「死んでもいい」と呟いていました。「生きていてよかった」よりも上位の感情の吐露という意味合いです。そして、庵野監督をはじめとするスタッフ、キャストの皆さんに最上級の感謝を。25年間追い続けてきて、本当によかったです。最高の結末でした。
友人は「最高だった、でもこれで本当に終わりなんて心が受け入れられない」と言っていましたが、私は、これが新世紀エヴァンゲリオンの本当の結末なら、こんなに最高の“終わり”はないので、これでいいです。これがいいです!!
巻き戻し、繰り返すのではなく、未来に進めたことが、本当に嬉しい。しかも、エヴァが無くて5人が生きている世界。最高じゃないですか。


旧劇場版のエンドロールを観て、絶望感でいっぱいになりながらふらふらと劇場の外に出たあの日を思い起こせば、こんなにしあわせな気持ちに満たされる日が来るなんて。
「こんなにハッピーな最後を用意してくれて、
本当にありがとう!」という気持ちでいっぱいです。

レイやカヲル君まで救われて、しかも大人になっている!時が進んでいる!最高ですよね…
神木君の声、とても自然で、シンジって感じで最高でした!本当に終盤は、“渚司令”といい、サプライズだらけで脳みそパンクしそうでした。笑

私はマリ推しなので(スマホケースも8号機仕様)新劇場版の「破」から登場した、いわば新参者で異分子な彼女が、あんなに活躍して、最後にはシンジを迎えに来てくれるなんて…と感無量です。
チルドレンの中で、ひとりだけ大人っぽくて、心身ともに強かった彼女は、みんなどこか未成熟なエヴァのキャラクターと、そしてエヴァという作品世界そのものを「未来」に進めるキーマンだったのかなあ、と思いました。そうだ、ケンケンも。碇親子の対話のきっかけは、彼の言葉ですものね。

▼マリ仕様のスマホケース



キャラも(庵野監督も?)、私達も、成長したのかな。TVシリーズも旧劇場版も、「自己内省」の世界だったエヴァが、シンジがゲンドウと対話することで「自分と他者」の物語なんだとはっきりして、それがなにより嬉しかったです。

そして「Beautiful World」!びっくりしました。たしかに「序」の時から、シンジのイメージにしては、ちょっと恋愛の気持ちが強めというか重めというか、かすかな違和感があったんですが、シンジとそっくりな若りしゲンドウを観て、そうか、あれはゲンドウの曲だったのか…と腑に落ちました。14年前の曲ですもんね。どういうコンセプトで作られたんだろう、気になる。
「One Last Kiss」最高だな…と余韻に浸っていたエンドロール、突然の「Beautiful World」に本当に驚きました、そして嬉しかった!宇多田ヒカルが新劇の主題歌をずっと歌い続けてくれて、本当によかった。

パンフレットも素晴らしかったです。主要キャストのインタビュー集、本当に読み応えがありました。25年間、同じメンバーで最後を迎えられて、本当に奇跡ですよね。感謝の気持ちでいっぱいです。
「子供の頃からエヴァを観ていたので出演できて嬉しい!」と仰る方もいらして、きっと制作スタッフの方々にもたくさんの“エヴァファン”がいらっしゃるんだろうな、と思うと、本当に胸熱です。凄いことですよね。

余韻:3月13日

Spotifyに、公式の神リストがあります。
初見観賞後にこのリストを聴いてシンエヴァの余韻に浸りながら、じゃあ旧劇場版がダメだったのか、不完全なものだったのか?と考えていたのですが、決してそうじゃなくて。あの作品が公開されたことは、必要な道程だったんじゃないかと思えました。

そしてファンは「創造主(庵野監督)も人間だ」ということを、25年間で知ったのではないかと。少なくとも私はそうでした。
創造主の心から生まれた物語は、TVシリーズ、旧劇場版、コミックスと、いろんな“終わり”を迎えてきました。
そして25年をかけて、それらをゼロクリアにするのではなく、これまでのすべてをひっくるめて、円熟味を増した(けれど独特な、研ぎ澄まされた)表現方法で終幕させてみせたのだと。
シンエヴァの劇中、繰り返される旧劇場版のリメイク的な幾つものシーン。トラウマが蘇りつつ、それが鮮やかに“希望”に変わっていく。
過去の記憶があるから、かけがえのない素晴らしいものだとわかるのかな…などと考えていました。

2回目鑑賞(IMAX版)観賞後:3月14日

IMAX版半端ないですね。こっちがデフォルトにしてほしい…!
初見と同じシーンでやっぱり泣いてしまいます。
特にミサトさんがシンジを庇って撃たれ、クルーに「彼の行動の全責任は私が負います」と諭すシーン。リアルでの“母のぬくもり”を知らないシンジにとって、あのミサトさんの言葉が、背中が、そして抱擁が、どんなに救いになったことかと、あのシーンで一番泣きました。
旧劇場版では「帰ってきたら、大人のキスをしましょう」と、不完全なコミュニケーションの果ての拗らせで終わってしまっていた関係が、ここでお互いにとって最良の形でわかりあえたんだなあと…
シンジが加持Jr.のことを「いい奴だよ、僕は好き」と言ってくれて、ミサトさんはどんなに救われたことか。あそこは…思い出すだけで泣けてきます。リツコさんがきっと、加持君に伝えてくれるだろうなと思うと。ぐっときますね。

全員が無事で、生き残れたわけじゃない。けれど、みんなが救われたエンディングで、本当によかったです。しあわせな気持ちでいっぱいです。

さいごに

私にとって「新世紀エヴァンゲリオン」は、もはや“推し映画”という範疇に収まらないコンテンツです。
エヴァと一緒に育ってきたような感もあり、“終わらなくて当たり前の作品”だと、心の何処かで思っていました。
でも、終われたんだ。しかも、こんなハッピーエンドで終わらせてくれたんだ。感謝してもしきれません。
終わったこと自体に寂しい気持ちもあるけれど、ラストシーンが“私達が生きるリアルな街並み”だったので、同じ世界線で彼らが生きているのかもしれない、と思えて。これからもエヴァンゲリオンはこの世界で生き続けるんだなあ、と、あたたかい気持ちになれるのでした。

Qの時もそうでしたが、ソフト化まで時間があくのが辛いので、引き続き何度も劇場に観に行きますね。次は4DXで戦闘シーンを堪能するぞー!楽しみです!


#ネタバレ
#シン・エヴァンゲリオン劇場版
#シンエヴァ

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