🌎Copernicusコペルニクス🌞

〜自分軸を持つこと〜

3年前に訪れたポーランド🇵🇱

世界的に知られたポーランド人と言えば

ニコラウス・コペルニクス（1473年〜1543年）

ポーランド出身の天文学者、最も重要な発見、『太陽中心説（地動説）』を唱えた人物。それまで地球中心説（天動説）が主流の時代に考えられない事でした。彼の姓「Kopernik」コペルニクは『銅』からきていると言われます。ポーランド・シレジア地方は銅山のある古い街。彼の父は銅を商う裕福な商売人でした。

私はシレジア地方と聞くとすぐに後の時代、ハプスブルグ帝国、女帝として君臨したマリア・テレジアの悔しい顔が思い出します。「シュレージェン泥棒」とフリードリッヒを呼びましたが、その奪われた地は彼女の存命中に二度と戻ることはありませんでした。

女性が跡を継ぐなぞ考えられなかった時代、父カール6世から受け継いだのは広大な領土。当時は女性が跡を継ぐことが認められずに夫となるフランツ・シュテファンと共同統治者として公の立場はとるものの、実質は女帝としてのその支配、采配をしていくことになります。政略結婚が当たり前の時代に、まさか奇跡的に初恋の相手との結婚！女性としてそんな幸せなことはありませんね。あの時代に信じられないようなミラクルです。

しかし、オーストリア継承戦争が始まります。虎視眈々と狙っていたのはプロイセンのフリードリッヒ２世！彼はシュレージェン地方に侵攻したのはマリアテレジアのお腹の中に第四子を宿していた時でした。当時２３歳のマリア・テレジア、父カール６世は男の子が授かると希望を持っていたので政治的教育を彼女に与えてはいなかったのですが、彼女は天性の才能と常識では短所になる女性ならではの立場を長所に変えたのです。

それは待望の男児をヨーゼフが誕生した時でした。

フランス、スペイン、プロイセン、バイエルン、そしてザクセンなども叛旗を翻す中で、圧倒的な劣勢！

四面楚歌の状況で救いを求めたのはハンガリー。ハンガリーはマジャール人でドイツ系からすると異民であり対立していましたが、子供たちとともに当時ハンガリーの首都（オスマントルコの侵略によりブタペストから遷都されていた）プレスブルク（現在のスロヴァキアの首都ブラチスラバ）へ赴きハンガリー議会と交渉しました。女性としてのしなやかさ、自分のできることをやり、頼るものなどもう何もないという捨て身の思いで、生まれたばかりの幼いヨーゼフを抱き涙ながらに訴えたこの若き君主の姿に誰が心を動かされずにいられるでしょうか？

ハンガリーの忠誠が崩壊寸前だったオーストリアに大きなパワーを与えました。兵力では小規模ではありましたが、この忠誠を誓った事実はその後の継承戦争の大きなターニングポイントとなり、終結へと導いていきました。

自分の信じる道

自分の置かれた立場

女性だからできない。妊婦だからできない。どうしようもない。

ではなかったのですね。

「どうしたらこのピンチを切り抜けることができるのか？」

「どうしたら国を守ることができるのか？」

「どうしたらこの幼き子たちを、愛する夫を、愛する家族を守ることができるだろうか？」

そう考えたのではないでしょうか？

どんな状況にあっても『自分の在り方、自分の使命』を知って行動していたのかもしれません。

自分の信じる道を進む…コペルニクスも同様ですね。当時主流だった地球中心説（天動説）を覆す太陽中心説（地動説）を唱えたこと。（太陽中心説を初めて唱えたのは紀元前３世紀のアリスタルコスです）唱えるにあたり学生時代に司祭になるための学んでいた頃に天動説に懐疑的な見解を持っていたアルベルト・ブルゼフスキ教授により初めて天文学に触れ、同時に化学にも関心を寄せました。ボローニャ大学に留学中に法律、のちにパドヴァ大学で医学に占星術も学んでいます。当時医療には占星術は必須だったのですね。ノストラダムスも医療と占星術を学んでいますね。言葉においてもギリシャ語を独学で学んでいます。

コペルニクスの生きた時代も今のように激動の時代でした。宗教改革の波が押し寄せ聖職者だった彼も自分の信じる道を何度も自問していたことでしょう。ポーランド以外イタリアなど各地で学んできた彼の知識、そして人との出会いにより自分軸の基盤ができていたのではないでしょうか？

それまでの常識疑いようのないカトリックの考え方に疑問を投げつけたマルティン・ルターによりそれまでの常識にメスが入れられ人々の考え方も変化する時代。因みにマルティン・ルターはコペルニクスの地動説については手厳しい評価をしていたようです。

自分の信じる道を進む。世間の風潮に流されないで自分軸を持つことの大切さ。これから個の時代とも言われていますね。自分の個性を活かし、自分軸で生きていく。人間一人では生きていけません。この時代に生きる私たちの集合意識が非常に重要です。つまり私たちひとりひとりの意識が大切なのです。私一人が変わっても…確かにそれは微量な力かもしれません。しかし一人の意識が一滴の水滴のように波紋を広げそれがいつしか数人から大勢の人の意識を変えていくことにつながるのかもしれません。いや、それはつながるのです。今日一日あなたがどんな思いで生きるのか？どんな志で生きるのか？それにより確実にあなたは変わっていきます。

どうせ変わるのなら、より人生を価値あるものに、自分のために、しかしより誰かのために生きていきましょう。

あなたは今日がもし最後の日だとしたら？誰に何を伝えますか？あなたは自分のために何をしますか？