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”たいわ”する身体〜じりつって何だろう?

8月25日(日)に開催した、まちのきょういく委員会「学校では学べないみんなの夏期講習」で、3限目「たいわする身体〜自律へのキソづくり〜」を担当しました。この授業を実施するにあたってのきっかけとなったこと、振り返りをまとめてみました。

子どもとのある日の出来事がきっかけ

娘と自転車でよく京都市内を移動するのですが、この移動時間は、ゆずの「夏色」じゃないけれどけっこう2人にとってゆっくりとした時間です。

ある日、娘と話をしているときに、後ろ姿をみるだけなのはイヤだとポツリと話したのです。訳を聞いてみると、前で笑っている顔がみたいからということでした。

父親は後ろ姿をみせるものなんてどこかで聞いたことがあるフレーズですが、うちの子にとっては、どうもそうではないようですね。

成長するというのは、共感する力も増えていくことです。他人に対する想像力、感情を共有できるようになってくると後ろ姿からたくさんの言葉や感情を読み取ることができます。しかしまだ幼いうちは、きちんとわかること、身体で触れ合ったり、愛情をみせていくことが大事なんだと実感しました。

これは、子育てだけでなく、社会生活においてもけっこう重要で、対話って言葉で何となく理解をしているようで、実はそんな愛情をみせていくことができていない、相手に対して知ろうとする、わかろうとするよりも、情報の断片や過去の経験で決めつけてしまう、相手からきくということを放棄することが多々あります。

もちろん、その共感力も個性があります。だからきちんと「対話」することが重要になるのです。

そこで、今取り組んでいる「まちのきょういく委員会」で、この対話をテーマにワークショップをやりたいなと思い、学校では学べない夏期講習2019で実施してみました。

対話するための準備運動

まず、どこから組み立てていこうかと考えたときに、こども哲学を参考にしました。

ただ今回は、何かのテーマについて哲学対話をするということよりも、対話について、身体でまなぶことを大事にしていきたいと思ったので、最初のルールやサークルという環境設計だけを取り入れました。

全体のおおまかな流れとしては
 1)自由に発言できる関係づくり、身体と声を整える(シアターゲーム)
 2)対話と会話の違いについて、みんなで考える
 3)実際に写真をみて、それになってみる

という3段階。もし時間が余れば、インプロワークショップでも行ったYes.and〜をやろうと思っていましたが、そこまではいけませんでした。

1)に特に力をいれたのは、この場で何をやってもいい!という安心できる関係、お互いを信頼しあえるというベースが、集団で学ぶ上でまず何よりも大事ということですね。

自律に向かうために何が必要なのか?

教育の目的や理念等を定めた教育基本法のなかに、教育の目標として「自主及び自律の精神を養う」という文言がでてくるのをご存知ですか?

何より考えなければならないのは、「自律」は自分だけでは成し遂げられないということ。自分を知ることももちろんですが、他者とどう関係していくか?が問われてきます。

身体をひらくこと、きちんと相手の身体に触れてみること。それはとても勇気がいること、でもそこから「対話」が始まるのです。

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