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Special Interview: 服部哲也氏(サミット株式会社)

Q: Make Your Own Ball Dayの活動へのご協力を申し出ていただけた理由とは何でしょうか。

会社的な視点と個人的な視点と両方あって。会社的な視点で言うと、我々が取り組んでいることと親和性がある企画だと思ったので、「これは応援するしかないね」ということですね。

今取り組んでいることとして、例えばSDGsやESG投資などは世界的な話であって、ものすごく大きな感じに見えます。いろいろな会社が言ってるけども、そもそも「会社としてこうやっていこう」みたいな話が中心になっています。

ただ我々のようなスーパーマーケットがそのようなことに取り組んでいくには、会社としてよりも、もしかしたら地域の人たちとか、個店個店の、もっと言ったら一人一人の社員が自分ごとのSDGsなど、そういったことを意識して取り組むほうがよいのではと。

小さな話かもしれないけど、それが集まるとものすごく大きな力になると、いま各店でいろんなことをやっています。そしたらまさに樫本さんがやっているのは一人SDGsみたいな話なので、応援というよりも一緒にやっていくほうがいいのではという。

個人的な視点は、今までを考えてみると仕事にしろ、もっと大きく言うと人生にしろ、人との出会いとそこから生まれる共感、繋がりや絆みたいなものを大切にしていくことが、いろいろ未来に繋がっていくように思ってずっとやってきています。

そんななか、たまたま応援しているサッカーチームの一選手が一人でチャレンジして頑張っている姿を見たら、自分の信条からいくと「これは応援しないわけにはいかないでしょ」という、そういうところです。

Q: スーパーマケットがスポーツクラブのスポンサーを務める意義とは?スポンサーシップを通じて実現したいことは?

我々はお店をやっていて、お客様と社員はレジを向かいに対面し、お取引先とは商談の席などの机を挟んで対峙する関係でずっとやってきています。なにかそうではなくて、「みんなで同じ方向を向いて一緒になって損得とか関係なく応援できるようなものがあるといいね」という話から、「それってやっぱりスポーツチームじゃない」と。

そんな思いから、スポーツチームを応援しようと調べたところ、スフィーダ世田谷さんにたどり着きました。もともとサミットの一号店が世田谷区だったので、「これはもう応援しよう」という話になりました。

そこから始まって四年ほど経過するなかで、サミット自体の目指すものの目線があがってきました。スポーツチームを応援するというよりも、お店としてどうありたいかのような目線があがり、「食べ物を売るだけのお店を超越して、住んでる人たちのより役に立てるや、人生にとってなくてはならない存在をだしていこう」と。

もともとサミットは家族みたいなお店にしていきたいという思いでやっているので、お客さまも一緒になってお店づくりに関わってくれるような関係性が築けたら、お客様も家族のようになります。お取引先さまも、そういうなかで楽しんで一緒に仕事してくれるとそれも家族みたいになれます。

家族で一緒のものを応援して、勝った負けたもあるから、一緒に一喜一憂しながら、「スフィーダ世田谷を応援していてよかったね」と。そう思ってもらえるような存在になっていってくれると、たぶん我々の社員や、お客さまもそうだし、お取引先のみなさまも、人生が豊かになっていくというか、生きる糧みたいになっていくように思います。

世田谷の人たちが元気になってくれることが、たぶんスフィーダ世田谷にとって一番いいのだろうけど、我々の場合はいろいろなところにお店をだしてるので、サミットを通じてスフィーダ世田谷を応援し、それが幾ばくかでも生きる糧になってくれると、それがすごく嬉しいし、目指しているところという気がしています。

Q: 各店舗それぞれが生き物のように自発的に考え行動する、とても魅力のある企業だと感じていますが、社長御自身であったり、企業全体で大切にしていることとは?

現在16,000人くらい社員がいて、パートタイム社員さんとか、アルバイト社員さんなども含め、いろいろな個性を持っていて、それぞれ頑張って生きています。そういう一人一人の個性、まず個をちゃんと認め、リスペクトや尊重のようなところをやっていきながら、一人一人の個性がその組織のなかで役立つとか、発揮される環境づくりを意識しています。

人それぞれ違うため得意なことは違うと思うし、そういう一人一人がうまく役割を果たしていくと、要するに1+1が2じゃなくて3とか4になっていくような、「そういうお店づくりや会社にしていこう」というのをずっと大切にやってきています。

もともとサミットに権限などのような考えはなく、ずっと前から年功序列もないし、みんな役割でやっています。だから、社長も役割であり、部長も役割だし、役職じゃなくて役割みたいなとこがあって、みんなで協力してやっていくという文化があります。

それがここ数年「さらに一人一人がもう一歩ずつチャレンジしていこうよ」と、少しシフトしていっています。そういう意識を高めているというのもあって、よく言うところの「一人の百歩よりも百人の一歩で前に進んだほうがいい組織になれるよね」と、各店、各人がほんとにいろんなことを考え、いろいろなチャレンジをしながらやっているのを見られてそう感じているんだと思います。

なので、そういうことが共有されて、共感を生み、社内でもそういう共感が生まれて、「だったら、私はこうしていこう」というのが生まれていって。それがどんどん拡大していっているのが現状なので、ますますおもしろくなるなという予感はしています。

服部哲也(はっとりてつや)氏:1987年、サミット入社。グロサリー部門担当、一般食品部バイヤー、総菜部・営業企画部マネージャーなどを経て、2010年に執行役員、14年取締役常務執行役員、17年取締役専務執行役員。20年4月より代表取締役社長に就任。

サミット株式会社: 「サミットが日本のスーパーマーケットを楽しくする」を事業ビジョンとして掲げ、「社員」「お客さま」「お取引先さま」を巻き込み、家族のような店づくりを推進。 20年度より新たな中期経営計画をスタート。「GO GREEN -社会に必要とされる新たなスーパーマーケットの創造-」として、ステークホルダーに「社会」を加え、地域社会の課題に貢献することでスーパーマーケットの枠を超えた存在を目指す。

サミットストア公式ページ:https://www.summitstore.co.jp/

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