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07_道形

少年は、いよいよ中学生になる。ほとんどの同級生が同じ小学校からの入学だった。そうう意味では、なんの変化もなかったのだが、なんと少年は野球部に入った。
ここまで書いてなかったが、文化系かと思いきや、意外とこの少年は、運動神経が良かったのです。
しかし、さすが練習はハードでした。一年生は基礎練習ばかりなので、無理はありません。しかも、野球部に在籍中は、硬球と準硬球(トップボール)しか、使ってはいけなくて、これが意外と重みがあったのです。一年生の夏休みを終えようとしたとこで、少年は肘を壊してしまったのです。
仕方なく、野球部を辞めたものの、肘の治療をしながらも、彼は利腕じゃない左手でボールを投げる練習をし始めたのです。そこまで野球が好きだったというより、当時のスポーツといえば、野球しかなかったので、このままスポーツができなくなるのが、嫌だったのでしょう。今でも、彼は両手でボールを投げられます。

この後、少年は美術部に入ることになります。そこで、2番目の恩師となる岩本先生に出会うのでした。しかし、美術部では、何かを教わったりしたわけではありません。授業内で描ききれなかった課題にじっくり取り組めるから、至福の時間が過ごせたのです。

ちなみに、この頃からフォークギターを独学で初めました。

さて、ここまででお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、この少年は、基本的に五教科以外の授業「美術・音楽・体育・技術工作」が、大好きだったようです。

そして少年にとって、その後の人生に大きな影響を与える事件が起こるのです。
2年生の時に作った版画作品が、全国政令指定都市美術展で「特選」を奪り、各都市の美術館で巡回展示されたのでした。

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