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大手かベンチャーか:新卒入社先を巡る企業選びのポイント

 学術からビジネスに踏み出すという意味で重要な新卒一社目。そして通年で存在する新卒入社するなら「大手かベンチャーか」論争。定期的に飽きられることなく回ってくるこの議論、皆さん好きだなぁと思いながら見ています。

 結論、そのような二択は「会社に依る」「時と場合に依る」ので全くもって無駄な議論です。強いて言えば新卒しか入れない会社はありますが、その場合を除くとどういう観点で選ぶべきでしょうか。これまでエンジニアを中心とした新卒採用に向き合ってきた経験からお話します。

 なお、博士でオーバードクターをやっていた筆者には新卒という概念はなかった模様。また、ベンチャーを歴任してきたのでベンチャー一択と見せかけてそんなことはありません。以前、企業視点で「自社の何をウリにするか」というコンテンツを描いたのですが、今回はその候補者版です。

一緒に働く人・雰囲気

 ここ数年の就活生の傾向として「インターンで会社の雰囲気を知り、良さそうなところにエントリーする」というものがあります。

 大学の先生方にも「雰囲気を知るためにインターンに積極的に行くように」と号令をかけている方も居られるようです。短期間での離職率の高さ対策の一環かなと推測しています。

 これの難しいところは、雰囲気は割と変わりやすいという点です。配属先、ムードメーカーの異動・退職、事業の方針転換、景気による余裕の増減等により変わります。ギスギスしてるより良いですが、雰囲気のような曖昧な基準は第一条件に据えるようなものではないでしょう。

社会貢献性

 きちんと納税している企業であれば社会貢献性はあるわけですが、明確に意味付けされるとそこに惹かれる方は一定数居られます。自身がそうしたフレーズを求めるかどうか次第でしょう。

事業

 複数事業を持つ会社の場合、事業に惹かれて入社するのであれば配属決定フローがどういうものかは明確に握る必要があります。エンジニアの場合は技術や開発手法もここに入ってきます。

 ただ会社都合で無くなることや、方針展開で全くの別物になることもあります。私が新卒採用に関わる際に常に苦々しく感じている点なのですが、新卒採用は内定から入社までの期間が長く、このタイムラグの間に企業や事業が変わってしまう場合の説明です。内定者インターンや定期的な社員へのコンタクトなどで変化を感じておくことをオススメしたいところです。

福利厚生、給与

 就活生に給料の上がり幅をよく質問されるのですが、多くの場合、「その人次第」です。内定承諾前に上がり幅の確約を取ろうとする方も居られるのですが、「その人次第」なので困るなと。在籍年数で給与が上がる企業しかその確約を取るのは難しいでしょう。

 また、福利厚生については求めるほど給与の方に負の力が働くケースがよくあるので、あればあるほど良いかと言われると単純にイエスとは言い難いところがあります。

綺麗なオフィス

 諺に『一日だけ幸せでいたいならば、床屋にいけ。一週間だけ幸せでいたいなら、車を買え。一ヶ月だけ幸せでいたいなら、結婚をしろ。一年だけ幸せでいたいなら、家を買え。一生幸せでいたいなら、正直でいることだ。』というものがありますが、オフィスの魅力も未来永劫ではありません。

 それよりは「綺麗に使われているオフィス」が好ましいです。某所のイベントでストロボ撮影したところ、金属の柱にビッシリと指紋が浮かび上がって変な声が出ました。

親・知人・セミナーでオススメされた

 自分で納得して決めるべきでしょう。何か不具合があった際に他人を責めることになります。

強いて言えばの必須事項

 技術的な研修の満足度はスタートラインが違う(特にエンジニア)新卒では万人が満足するものの提供は難しいです。

 ただ社会人としてコンプライアンス教育をしてくれるところは後々の人生で役に立ちます。Twitterの勢いで社内Slackをnoteに貼ったりするのはいかんのです。こればかりは先に教えておいて貰うことでその先の人生が助かるポイントなんだろうなと考えています。

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