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買い物というタスク

買い物は一つのタスクになってしまっている。
私は買い物が下手だ。買い物に出かけようと思っていろいろな街をお店をぶらぶらしたのに、何も変えずに帰路につき、泣きそうになったことが何回もある。
決まったお店に狙ったものを買いに行くことは稀なので、なんとなく「こんなトップスがほしいなー」「Tシャツもいいな」「ワンピースとかもずっとほしいと思ってるんだよね」と思いながら出かけ、その結果お店で洋服を見てもどれもピンと来ず、試着もせずにお店を出てしまうことが多い。
一方で、化粧品はお気に入りのお店があるので、そのお店があればふらっと立ち寄って、とりあえずリップやアイシャドウを買うことも多い。
その結果、洋服は何も買えなかったがNEWリップを手に入れた!というパターンがよくあるのだ。

だけど今回は違った。大成功だった。
まず、お店へ向かう途中の電車は、余裕をもって各駅停車に乗り、その中で気になるInstagramのアカウントを見ては、気になる洋服の目星をつける。
今回は、Tシャツ(カラー)・ショートパンツ・靴下・スラックスパンツを目標に掲げた。いろいろなお店を見て、いろいろな洋服を見て、やっと見つけた洋服たち。
目標にしていたもののほとんどを買うことができた! ショートパンツは、試着してみて欲しいと思ったカラーのサイズが在庫なしだったため、成果を得られず。でも、他の店舗に行って在庫を確認しようと思えているので、我ながらグッジョブ。
私は「なんとなくこれは違うな」と早々にジャッジしてお店を後にすることが多いので、なかなか買い物ができない。でもその分、「なんか良さそうかも」と思ったものを手に取ってからは早い。試着をしてみて、他の洋服とのイメージが湧けば、購入。たまに値段を見てやめることもあるが、普段あまりにも買い物が上手くいかないので、思い切って買うことも最近は増えた。

買い物をはじめた1~2時間は、また(リップ以外)何も買えないんじゃないかと不安になっていたが、かわいいTシャツを見つけてからはサクサクと購入!
しかも嬉しいことに、当日被っていた緑色のキャップ(お気に入り)を見て、店員さんが2人も「そのキャップかわいいですね」と声を掛けてくれた。
このキャップはもらいものなので、どこで買ったのかを聞かれてすぐに答えられず、「服屋さんに置いてたらしいです」というクソみたいな回答をしてしまったが(むしろ店員さんに「(変なこと聞いて)ごめんなさい」と謝らせてしまった)、アメリカンニードルズというUSAのブランドらしい。これから聞かれたときは、そう答えるようにする。

私にとってファッションは自分の気持ちを高めるほどのものではないと思っていた。むしろ、周りから見られて恥ずかしくないくらいのものを装っていればいいかなと思っていた。
でも、自分でも気づかないうちに、ファッションを楽しむようになってた。お気に入りのキャップやスニーカーがあったり、このTシャツにはこのパンツが合いそうだなと考えたり、意外とこの色同士は合うんだな、家にも似たような服を持っていたな、と手元にないものにも想像を膨らませたり。
これはきっと、付き合って1年近く経つパートナーの影響も大きいと思う。彼はとてもオシャレで、私が好きそうなファッションも教えてくれて、緑のキャップを贈ってくれたのも彼だ。

少しずつ、少しずつ。タスクとして捉えるのではなく、自分の気分を高めるための装備として、ファッションと買い物を好きになっていけたらいいなと思う。