マガジンのカバー画像

映画

8
運営しているクリエイター

#映画感想文

『のさりの島』

『のさりの島』

目の前のことを受け入れる。
目の前に起きたことは、天に授けられたものなのだから、受け止める。
そういう、“のさり”。

考え方としては、
「偶然はない、あるのは必然だけ」に近いのかな。

だけど、時には“まやかし”が必要。
真実を全て受け入れる必要はないってこと?
“まやかし”そのものも受け入れるってことか。
真実ではない“まやかし”が目の前に現れたとき、
その“まやかし”ごと受け入れる。
“まや

もっとみる
『ちょっと思い出しただけ』

『ちょっと思い出しただけ』

なるほど、ちょっと思い出したのは、
その人・その場面だったのか。

同じ日を6年間遡る。
結末を知っているだけに、苦い思い出から、
出会った頃の甘い気持ちまで振り返る、
その順次がむしろ残酷だ。
だけど、苦くても、当時の思い出は鮮明に、その感情を伴って思い出される。

観ている私たちもそうだ。
照生と葉の、限定的な数日間だけでも、
2人の関係性がありありと描かれる。
たった数日間なのに。
何がきっ

もっとみる