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バケペン×PORTRA400/#057

フィルムカメラを始めた頃は写真が楽しくて楽しくてすぐに撮り切っては現像に出していた。地元にある大手カメラチェーン店ではその日のうちに現像+データ化してもらえる。撮った写真を早く見たい!そんな一心でその日のうちに36枚取り切っていたことを思い出しながら綴っている。

そのときは何となく安いからFUJIFILM業務用100を使用していた。今は廃盤となりあの写りを再び目にすることはできない。フィルムの楽しみ方のひとつにフィルム選びがある。各メーカー毎に特色が異なり、更にフィルム毎にも描写が違う。それを理解したうえで今回の撮影にはこのフィルムがイメージに合うのでは?と選んで使うのだ。

ある程度慣れてくるとフィルム選びにも熱が入った。ネットの記事や書籍を読み漁りフィルムの種類と特徴を頭に叩き込む。そこで気になったものを店頭やネットで手に入れていた。撮り比べる中でしっくりくるフィルムに出会うのに時間はかからなかった。手元に届いたデータを見た瞬間にビビビッと電気が走った。「僕が撮りたかったのはコレだ!」と。そのフィルムはKodakのPORTRA400であった。

Kodak PORTRA400は決して安くない高級な部類に入る。しかしその写りはお値段以上。息を飲むほど美しい光の捉え方、滑らかに移り変わる階調、心地よい粒子感など全てがどストライクであった。そんなPORTRA400の本領を発揮するのがブローニーフィルムであり中判カメラだ。

このフィルムを中判カメラで使うと後戻りはできない。その圧倒的な描写を目の当たりにすると普通が物足りなくなる。中判フィルム特有の立体感は写真を見る目を釘付けにする。1枚1枚を丁寧にシャッターを切る手は重みを感じる。ひとつひとつの写真へ語りかけるように撮る。

ここぞという時こそ任せたいコンビがバケペン×PORTRA400だと自信を持って言えるほど間違いない信頼性。この写りは写真の価値をグンと引き上げるものだと感じている。余裕があれば中判フィルムの世界を覗いてみてはどうでしょう?

SUBARU(マカベ スバル)
鳥取県在住 / なにげない日常をテーマに写真を撮っている / 出張撮影 / 写真イベント企画  / 鳥取のPR活動も行なっている。
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