フィルムが世界から無くなる日/#242
写真が好きなユーザーにフィルムを愛する人は多い。デジタルでは得られない質感や色合い。撮ってから手元に届くまでの体験など、フィルムだからこその楽しみがある。
フィルム業界はここ数年、逆境の嵐に包まれている。FUJIFILMとKodakの相次ぐ値上げ。FUJIFILMにいたっては生産中止となるフィルムが跡をたたない。Kodakは世界的な需要増加に伴う供給不足を補うための設備投資と、原料高騰による値上げに踏み切っている。
現在35mmフィルムは1本あたり¥1,000を超えており、¥2,000を超えるのが当たり前になっている。愛用しているPORTRA400は¥3,000台目前。
仕事での撮影であれば費用として計上できるが、趣味になるとさすがに気軽に楽しめる値段ではなくなってきた。まだまだフィルムを止めるとまではならないが、おそらく撮影頻度が減ることでの消費量減少が懸念される。そうなれば市場規模は縮小し更なる値上げと生産中止が検討されるかもしれない。
仕方のないことかもしれないがとても寂しい。いつかフィルムが世界から無くなる日が来ると思うと心に大きな穴が空いた気分だ。そんな日が来ないためにも、少しでもフィルムを撮り続けられるように向き合いたい。
フィルムで撮り続ける人がいるのには理由がある。その良さはデジタルでは味わえない体験。いつまでもフィルムが残り続けること、これ以上楽しみにくい環境にならないことを祈っている。
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