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【創作大賞感想】推しへの本当の愛を知る

私は推し活というものの経験がないです。推す存在はいたのですが、ただ心の中だけで都合のいいように推すだけであって、推しのために何か活動をしたり行動したことはありません。もしかしたら、そこまで情熱を傾けていなかったのかもしれません。そんな私が推しと言う言葉を使うのもきっとダメな気がします。
だから、青豆ノノさんの『ソウアイの星』を拝読して、推す側のあり方のようなものを学べた気がしました。もちろんひとつのあり方なので、推し方といいましょうか?そういうものは千差万別にそれぞれあると思うのですが、ここに描かれているそれは、とにかく、美しいな、愛だな、と思ったんです。

そもそも、推しとの距離が物理的にも精神的にも近い状態になった時、人は恋愛感情や独占欲、その他もろもろの、抑制出来ない欲望に支配されやすいのではないのでしょうか。それは推しを推すためではなく、もはや自分の欲を満たすものに変貌していくのではないかと。

しかし、主人公の流香るかは、そんな揺れ動く気持ちと葛藤しながらも、やはり〈ファン〉と〈アーティスト〉の距離を保つことを貫きます。

その過程の心情描写がとても素晴らしいなと思いました。共感というよりは、もはや気持ちを分からされた、というような。表現が下手ですみません。でも読んでいてとても流香の気持ちが胸に迫ってきました。

それでもやはり、〈ファン〉と〈アーティスト〉の立場を超えそうな、気持ちのやりとりと言いますか、うわー、キュンキュンするやばい!と思わず悶えてしまう場面がありまして。

私のお気に入りのシーンが出てくるのはこちら。

あえてどことは言いません。ですが、読めばわかります。(断言)

そして、ラストがあー、なるほど、こうなるのか。と。
そこには愛しかありません。私はそう思いました。

登場する人物のキャラクター、場所など。
私はそこに行ったこともなければ創作上の人物には会えることすらありません。ですが、青豆ノノさんの魔法で、ありありと感じることができる。目に浮かばせることができる。
これはすごいことだなと素直に思います。

拙い感想ですが、私の感動が伝わって欲しい……。読み方が間違っているところがあるかもしれません。すみません。ですが、感想を書かずにはいられませんでした。

素敵な小説を読ませて頂きありがとうございました。


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