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ホワイトイルミネーションのクリスマス

さようならと
言う代わりに
この街を
彩る
ホワイトイルミネーションが
あなたの
長い
髪に投げかけた光と
明かりを
僕は
覚えたままに
生きたままで

生きて
生きて
生きて
生きて生きて生きて
生きたまま
ただ
生きた
ままで

あなたを
見かけましたよ
同じ場所で
この街の
東と西を区切るイルミネーションの
3丁目の交差点で
あなたは
とても幸せそうで
とても嬉しそうで
とても無邪気で
とても綺麗で
とても嘆かわしくて
切なくて
あなたは
もう

僕の
知らない
男性と
僕の
知らない
子どもたちと
僕の

いつまで
たっても
僕は
僕のまま
いくつになっても
僕は
僕のまま

あなたの
子どもと思われる小さな子が
あなたに向かって笑顔で
あなたの
夫と思われる整った顔立ちの男性が
あなたに
向かって笑顔で
あなたの
幸せを
クリスマスに
祝っているようで

僕は
一人
眺めて

笑い
泣き
外見だけ
年相応に中年の
冷たい
身体に響く
この
寒い
街を彩るホワイトイルミネーションの片隅で
僕はあなたを
眺めて
いたのです
かつての恋人を
あなたの
ことを

空を
見上げれば
無数の
雪の結晶が
誰かに向かって
地上に
降りて
僕は
それを
真顔で受け止めながら
全ては
雪のせいだよ

思って
いたのです
思うしか
なかった
のです
雪の
せいだと
全ては
雪の
せいだと

幸せで
良かった
あなたが
幸せで
良かった

本当に
良かったよ

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