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あの頃より弱くなってしまったのか

20代は北海道で正社員として働き、仕事場での評価もそこそこあり、仲間に恵まれて、楽しい人生を謳歌していた。理想的な環境だった。

スキルをもてば一生大丈夫だろうという安易な考えで、プログラミングを始めた。仕事はついでになり、そのときにいた環境から早く抜け出したくなってしまった。外の世界にでればもっと自分らしく生きていけるんだと思った。

外は辛かった。拠り所としたスキルは、なんの役にも立たなかった。東京で一人、途方に暮れた。自分に存在価値を見いだせなくなっていた。

そして今、私は北海道へ戻り少し休んでいる。相変わらず私だった。ダラダラしていれば十分で、特に他にしたいことはなかった。

私は弱くなったんだろうか。何もない人間として生きていくんだろうか。

私は思っていたより大したことがないと気づけたのなら、次はどうやって生きていくんだろうか。ワクワクではなく、淡々となにもない人生の先を見ているようだ。

不思議な感じがする。特別だと思っていた自分がいなくなり、残渣のわたしは何をしていくのだろうか。

北海道で仕事を得た。妹と犬と生活を共にする予定だ。
この何もできないような人生で、これだと思えるものと出会えることを切に願っている。

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