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12年経ってウェルフェアトレードは

こんにちは。マジェルカの藤本です。

今日で2023年の9月も終わりですね。
そして気づけば、マジェルカは2011年の9月から活動を始めて12年となりました。
ここまで応援してくださった皆さまには心から感謝いたします。

"福祉事業所で作られる製品の価値を正当に評価”し、その”価値に見合った適正な価格や方法で流通させる”ということを、
福祉(Welfare)のフェアトレード(Fairtrade)と捉え、ウェルフェアトレード(Welfaretrade)と呼んで広めるべく活動を続けてきました。

スタートした2011年当時、障害のある人と関わる一部の人達を除く世間一般では

安い!
ダサい!
そもそも知らない!

が当たり前の障害のある人たちが福祉施設で作る製品を

良いものは相応の価格で!
素敵なものもたくさん!
知られてないのは勿体無い!

と世の中に出し始めたのがマジェルカでした。


安い!が当たり前→良いものは相応の価格で!

商品として価値が劣っていれば当然ですが、障害者施設で作る製品は、雑貨でもパンでもクッキーでも、たとえ品質や魅力が備わっていても安く売ること、安く買えることがそれまでは当たり前でした。

でも、価格というのは、製品そのものの価値や、作り手が発揮する働きの価値を表す最も分かりやすい指標の一つ。
だから、魅力的なだったり、品質を備えているにも関わらず、また、手間ひまや工夫や努力を相当かけているにも関わらず、無闇に安い価格をつけるという事は、
”障害のある人は、まともにお金をもらえるようなモノは作れません”
とわざわざ世の中に向けて発信しているのと一緒だと言うと言い過ぎでしょうか。

事実、外側からそんな福祉業界の発信にしか触れることがなかった私自身、マジェルカを始めるきっかけと出会うまでは、”「障害者が作るモノに商品価値が備わっている物が存在する」などとは夢にも思っていなかった”のですから。

でも、幸いなことに正しい事実を知ることが出来ました。

「障害者施設で障害のある人たちが作るモノに素敵なモノがたくさんある」という事実は、私にとってだけでなく本当はたくさんの、また様々な人にとって素晴らしい事実です。
それに、誤って抱いていた常識が180度覆って正しいことを知るというのは良い意味での大きな衝撃を伴う経験です。
それを知ることが出来た時の当時の気持ちの昂りは今でもよく覚えています。


それからのマジェルカは、障害のある人やそれをサポートする人たちのモノづくりを中心とした活動の価値やその存在自体を、彼ら彼女らが作る製品の販売という手段を使って、広く世の中に伝える事、共感してくれる人を増やす事を活動の中心に置いてきました。

それは、それまでの福祉的な発信方法(販売方法)とは一線を画し、しがらみや妙な思惑を無視したとてもシンプルな「障害者が作っていようが良いものは良い!」ということ。
(”障害者が作っていようが”という前置きをつけること自体、本来不自然なことですが、その反対側に”障害者が作っているから”という不自然な理由で行動する人たちの存在があるのであえてつけました)

そして、障害者の能力を必要以上に低く見せる過度な安売りに対して、障害者が作っていようが相応の価格で認められるように見せる、手に取ってもらえるようにすることへのチャレンジの連続でした。

12年経った今、マジェルカが先鞭を切って開いた福祉雑貨の市場は様々な参入も広がり様変わりをしました。
では、マジェルカが追い続けたウェルフェアトレードというのは少しは達成されたのでしょうか。

次回は「ダサい!→素敵なモノもたくさんあった!」のお話をさせてもらいます。

すっかり疎かになってしまっていた発信でしたが、12年間変わらず伝えたいと願い続けてきたウェルフェアトレードというものに関しての話を中心に、改めて今お伝えをしておきたいと考えていることを、これからここで書き綴っていきたいと考えています。

ふじもと


J-WAVEで取材して頂きました!
ジョン・カビラさんのあのナレーションで紹介されると、自分で聞いてても「マジェルカってなんかすごいところ!?」って聞こえてきました。
写真の私の目はなんか死んでますが、話はとても盛り上がりましたよ(笑)


マジェルカオンラインショップもぜひチェックしてみてください

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