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デイリーポータルZの記事が本になりました【試し読みあり】

はろー! まいしろです!

これはとても嬉しい話なんですけど、生まれて初めて本を出せることになりました


「なんで本を出すことになったの?」という話なんですが、このあたりはけっこう長いのでサクッと流れをまとめます。

さらに細かい流れはデイリーポータルZで記事にしました。涙なしでは読めない実録ドキュメンタリーでお届けしているので、そちらの記事もあわせてどうぞ!


と、こんな感じの9ヶ月の闘いのすえに「筋トレ本の皮をかぶったおもしろ本」みたいな本ができました。

作ってるときは 1ヶ月に1回ぐらい倒れそうなぐらい大変だった んですけど、おかげで中身もイラストも「おもしろいよ!」と言えるぐらいのものには出来ました。わーい!!


…が、「おもしろいよ」と言われても「ほんまかいな」と思ってしまうのが人の世の常ですよね。


なので、編集さんにお願いして、このnoteで本の一部をまるっと試し読みで公開します!

本ではいろんな作品を紹介してるんですが、ここでは特に有名な「サモトラケのニケ」についてのマッスル談義をぜひお楽しみください。


ここまで仕上げるには眠れない日もあっただろう『サモトラケのニケ』


©2015 RMN-Grand Palais (musee du Louvre) / Touchard /  Urtado / Querrec

ギリシャのサモトラケ島で見つかった大理石の彫刻。海戦に勝った船へ降りようとする勝利の女神ニケの姿だとされる。映画『タイタニック』には、主人公が船の先頭で両手を広げ、ニケをまねるシーンがある。他にもスポーツブランド「NIKE」のロゴのモデルにもなっている。ルーヴル美術館(フランス)蔵。

まいしろ(以下まいしろ):『サモトラケのニケ』は躍動感のある彫刻です。

野田:ニケは、本当にいい筋肉なんですよ!

まい:勢いがすごい。

野田:筋肉に力強さがあるし、しなやかさもあってバランスもいい

まい:大絶賛だ。

野田:しかも姿勢がいいんですよね。バストの位置のトップが高くて、体に芯が通っています。

まい:ニケ、筋トレはどれくらいされていますか?

野田:ニケはトレーニングではなく、スポーツが大好きな方なんですよ!
彼女の上半身をひねった姿勢は、普段から飛んだり跳ねたりするスポーツをやっていないと出来ません。彼女は運動がないと生きていけない、運動がなにより大好きという方ですね。

まい:ニケを見る目が変わってきますね

野田:彼女は、下半身のストレッチも入念ですよ。女性は、2人に1人ぐらいは腰が反っているんです。
そのせいで前ももが張って、硬くなることも珍しくありません。けれど、ニケにはそういう張りがまったくない。これは彼女の日頃のストレッチの成果です。

まい:ニケすごい!ニケの食生活も気になります!

野田:朝ごはんを抜いたりせずに、確実にきっちり三食たべていますね。緑黄色野菜とタンパク質を中心に、脂質をおさえた食事です。バランスがよく、かなり健康的な食生活です!

まい:ニケは深夜にラーメンを食べたり、デザートビュッフェで暴飲暴食したりしないんだ!

野田:うかつに焼肉屋に連れて行ったら怒られると思いますよ。

まい:ニケの努力が、時代を超えて我々に伝わってよかったです!

***

まい:いきなりニケを目指すのはハードルが高いという方のために、より目指しやすい彫刻アドルフ・ブグローの『ヴィーナスの誕生』を見ていきます!

William-Adolphe Bouguereau (1825-1905) - The Birth of Venus (1879)

アドルフ・ブグロー『ヴィーナスの誕生』
海で生まれ育ち、成長した姿で陸に現れたヴィーナスの様子を描いている。ブグローは天使や少女を描くのが得意で、とくに波打ち際や水辺にいる女性を好んで描いた。オルセー美術館(フランス)蔵。


野田:
ブグローのヴィーナスは細身ですが、運動はあまりされていないと思います。これなら自分のペースで筋トレをすればたどり着けるので、手軽な目標にはぴったりだと思いますよ。

まい:もうひとつ、手軽に目標にできそうなのがアントニオ・カノーヴァの『アモルの接吻で蘇るプシュケ』です。

©2011 RMN-Grand Palais(musee du Louvre) / Rene-Gabriel Ojenda
 

アントニオ・カノーヴァ『アモルの接吻で蘇るプシュケ』
瀕死の娘プシケのもとに恋人のクピド(ヴィーナスの息子)がかけつける場面の彫刻。カノーヴァはしわのない、なめらかな質感の彫刻を好んだ。ルーヴル美術館(フランス)蔵。


野田:
プシュケはバランスがよく細身なので、周りの友だちに「細くていいな」とよく言われている方だと思います。

まい:確かに、身の回りにプシュケみたいな方いらっしゃいますよね。

野田:ただ、お尻がちょっと垂れているので、運動はあまりされてないですね。「高校時代まで運動をしていたけど、それ以降はする機会がなくなった」という方かもしれません。

まい:ヴィーナス→プシュケ→ニケの順で、我々は目指しやすいんですね!それぞれどれくらいの時間をかければたどり着けるのか知りたいです!

野田:現在の体重にもよりますが、何も運動していない方がヴィーナスになるには2ヶ月、ヴィーナスからプシュケは最速2ヶ月ぐらいでなれます。
短期間でしあげたいなら、1時間の運動を週2回、食事もちょっと減らしましょう。あげ物などは避けて食べるのがおすすめですね。

まい:プシュケからニケはいかがでしょうか?

野田:ここは社会人にはけっこうハードですね。最低でも週4回は運動をした方がいいです。バスケ・フットサル・バレーなど、全身を使うスポーツを1年がっつりすれば、ニケが見えてくると思います。

まい:勝利の女神ニケになるためには、まず運動部に入部せよということですね。ちょっと難しそうに思えますが、忘れちゃいけないのが、ヴィーナスもプシュケもニケも全員神様なんですよね。 2ヶ月で神様になれると思えば、がんばれると思います

ニケを目指す方におすすめのエクササイズ(一部)




試し読みはここまでですが、本はだいたいずっとこんな感じです。

有名な作品のマッスル、それに近いボディを持つ他の作品のマッスル、自宅でやりやすい筋トレ・エクササイズをひたすら紹介しています。

サクッと読めるけど意外とちゃんとアートの説明もしてあるので、なんとなく学べるかもしれないし、学べないかもしれないです。


筋トレ・エクササイズは、筋肉がつきにくい女性向けのもの(=ちょっと軽めのもの)が多いですが、中身は性別問わず楽しめるのでぜひ!

Amazonからもサクッと買えるし、書店だとなぜか「健康・筋トレコーナー」に置かれてるそうです。


いまの自分にできるベストは詰め込んだ本なので、 興味があればちらっとでもいいので手にとってもらえたら嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました!

※試し読みの部分は、本の内容をもとにウェブ用に一部改変したものです。あらかじめご了承ください。




読んでいただき、ありがとうございます!