オバさんに見えない40代の引き算メイク

大人のおしゃれやメイクは「引き算」が大事と聞くけど、かといって、ただ薄いメイクだと、どことなく落ち着かないし、ただの手抜きおばさんになる・・・と思っているのは、私だけではないはず！

でも、例えば２０代の頃の、ばっちばちなアイメイクを４０代がしてしまうと、それこそ「痛い」ですよね、メイクの濃ゆい怖いオバさまに見えてしまいます！

昔は眼力強めメイクでも良かったんです。

私なんか、元祖小悪魔メイクとして６０年代のフランス女優さんの黒いリキッドアイライナーとアイシャドウを使い、これでもか！というくらい囲んだアイメイクをしていて。さらには「マスカラ３度塗り」が鉄則という、バッチリメイクでの武装が常でした。なんなら、特別なデートやパーティには、つけまつ毛をつけて、目の大きさを1.5倍くらいに見せていました。

今でも、小悪魔アイメイクは嫌いではありません。

でも、実際に４０代の自分にほどこしてしまうと、古臭いし、逆に老けてみえるということを実感しています。

「あーついに、フレンチ小悪魔メイクが似合わなくなったかぁ」

と思い始めたのは、35歳くらいからだったでしょうか。以来、10年間、メイクには試行錯誤してきました。

そしてたどり着いたのは「大人の引き算メイク」です。

「引き算」といっても、押さえるべきところはおさえ、引くべきところは引くけど、その引き方に工夫をするのです。

例えばアイメイクも。目力が弱まった４０代の目に、アイラインをどうひくか？なのですが、私が研究して実践してみて、良かったのは、

アイラインの２色使い

です！

まず、目頭から目尻までは、ブラウンのリキッドシャドウをひいたあと、まぶたの真ん中から目尻にかけては、細いリキッドアイライナーのブラックで、長めにラインをひきます。長めにひいた目尻は、すっと細めに跳ねさせると、伏し目がちにしたときに、色気のある流し目ができあがります。

そんな”大人の色気”が出るテクニックでもあります。

２０代の時は、太めのリキッドアイライナーのブラックを、目頭から目尻までばっちり線をひいたあと、まぶたの裏とまつ毛とまつ毛の間の隙間にまで、ブラックのアイシャドウを塗り込んで、全く隙のない、アイメイクが好みでした。

でも、４０代でそれをすると、非常に老け顔になってしまう！

大人は隙が大事！

だから、色と線の太さを変えて、陰影と強弱をつけるという「引き算」をすることで、しっかりとした目力になるけど、やりすぎていないナチュラルな目元に仕上がるのです。

ブラウンシャドウと赤いアイライナーの２色使いも、私のおすすめです！

あとは、下瞼をどうするか？なのですが、２０代の小悪魔メイクでは、下瞼全体にパールやラメのはいったホワイトライナーやシャドウをひいたあとに、これまたブラックシャドウやアイライナーをしたまぶたの端から端までばっちり引いていました。

が、説明するまでもなく、これを４０代がすると再び、濃ゆいオバさまになってしまいます（笑）

なので、今は、下まぶたの目尻にベージュやブラウンのシャドウをほんのり乗せたあとに、瞳の部分のみ、ブラウンを引くだけに変えました。

これも、「引き算」メイクと言えるでしょう。

こんな風に、アイメイクひとつとっても、２０代と４０代では全くメイクの仕方が変わりますね。

そして、その年代ならではの魅力が引き出される、品と色っぽさをあわせ持つ「おいしそうな女」のメイクをこれからも研究していきます！

絵と文　「おいしそうな女」になるサロン主宰　柴崎マイ