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体験会を通して思うこと①

こんにちはー!
まいのすけです。

今日は藍染めのこと。
毎月3〜4回開催している、正藍染体験会の中でわたしが気づいたこと、を書いてみます。
きっとこれからも、出てくるだろうと思い、番号をふってみました。
シリーズになると面白いかな。
記念すべき1回目。


わたしは、築100年以上の、古民家(自宅)の一室で、藍染をしています。

古くはこの土地の庄屋さんのお宅だったそうで、趣のある茅葺に(今は錆びたトタン屋根)、木造平屋建て、
おくどさんのある土間が家の半分を占めて、
リアルトトロを感じる家に住んでいます。

集落全体が、長閑な田園風景に包まれ、静かでゆっくりした時間の流れる地区です。
遠方から、都会から、来てくださる方は、ここの風景や自然にも、多く感じるものがあるようです。

染め場は、馬屋(馬や牛が寝起きるする部屋)だったのではないか?思う、小さなスペースです。
量販店で買えるポリバケツ90〜200リットルのものを3つ並べ、
そこで、藍の染め液をつくり、藍染をしています。
依頼をいただいて染めをしたり、製品づくりのための染めに励んだり、体験会を開催して人に来ていただいたり、
主には、そんなことをしています。

染め体験というのが、今年力を入れていることのひとつで、
月に3〜4回、ほぼ毎週開ける準備をしています。
おかげさまで、ぽつぽつと、染め体験の日は埋まり、
(埋まらない日もあるよ!笑)
少しずつ、藍染に触れもらう機会を作れています。

ありがとうございます!


染め体験に来る人は、必ずと言っていいほど、新鮮な気づきを運んでくれます。

自分の頭の中で完結していた、言葉では伝え切れてないことを、その場に居合わせた人たちに、言語化してもらえる瞬間があったり、

その感覚素敵だな、次に来る人たちに伝えたら良さそう!というこちらが参る表現に出会えたり、

そう言ってもらえて、本当に良かった!という言葉をぽろっとさりげなく聞けたり、

とにかく、こちらがありがとう!と跪きたい次第なのであります。

先日の染めの時も、

染められている時に、暗いカメの中で、布を持つ手をしっかりと追いながら染めてらっしゃった方が、
ふと、これは手を目で見て追うより、手の感覚を研ぎ澄ませて、目はそらで、つむってもいいくらいでやるといいな、ということに気づかれて、
見落としがち!と、唸ってしまいました。
普段わたしも、そうしてるのに、人の染めの様子の細かい仕草に気づけないことも多く、
ご自身で、何度も染める中で、見つけ出したコツみたいなものに、触れられた瞬間でした。


洗いの作業が肝心な、正藍染
洗うという作業は、よく見る洗濯の際の、ゴシゴシでもなく、優しすぎるものでもない、
いつもやってみせて、掴んでもらえたらと、実演するのですが、

それを見て、"揺らす"ですね、と一言言って下った方がいて、
的を射ているなと、これまたうなづいてしまいました。
いかにうまく灰汁を落として、水中で存分に発色させるか、
言葉の使い方ひとつとっても、もっとバリエーションがほしいところ。


もうお一方、染め体験といえど、4〜5回は染める作業を繰り返してもらうようお願いしていて、
最後もう一回染め重ねるかを迷って、結果染めた方がいらっしゃいました。

染めたものを洗い場に持っていき、水に潜らせ、青くなる様をみて、はっ、と、
最後の一回、やろうかどうしようか迷ったけど、やってみてよかった!
と言ってくださって、
やらぬ後悔先に立たず。
そう思ってもらえて、そんな経験に立ち会えて、心から良かったなぁと思った瞬間でした。


体験をする上で、意識していることは、
(ある程度)満足したものを持って帰ってもらうこと。
体験なので限られた時間の中で、どの程度染まるか、の緊張感がいつもあって、
染められたものが、今後どんな風に使われていくのか、
そして、今日というこの日が、ともに過ごす時間がいい日になるように、
そんなことに、目を向けて取り組んでいます。

過去、大きなものの染めに挑んで、不十分な結果に終わってしまったかなと、心残りなことや、
説明不足で、結果満足に足るものにならなかったこと、
もろもろ。

過去の失敗しかり、やらかしてしまったこと、
しかり、そんなことたちを、踏まえて、今最も意識してるのは、出来栄えです。

もっと向上したいこと、工夫したいこと、
いつも、人と対峙して、お話しする中で、とても明確になっていきます。
まだまだやらかして、失敗も多いですが、
これからも、《続けていく》これが一番。


読んでいただきありがとうございます!

また書きます○


#aiworks
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#正藍染
#いなべ市


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