ノミ・ダニがわいたら
完全室内飼いでも、ベランダなどによく出る場合はノミ・ダニが発生する可能性はあります。保護猫から先住猫へ伝染したり、飼い主の衣服にくっついて侵入する場合も。
🔍チェックの仕方
・頻繁に耳を掻く
・やたら頭を振ったり走り回ったり落ち着きがない
・イライラしたように体を舐める
・痒い部分をガジガジと齧るようにする
こんな仕草をしていたら要注意です。
ノミがわいている場合、猫の体に吸血後のフンが残されています(黒いコーヒーカスのようなもの)アゴの裏、首の付け根など、被毛をかきわけ皮膚表面をよくチェックしてみてください。
ダニがわいている場合、耳の中がべったり汚れていたり、掻き毟ってケガをしていたり、皮膚表面にフケが大量に出ていたりします。
ノミ取りコーム
梳かすとわかりやすいので1本はもっておきましょう。もしノミの成虫がとれた場合は潰さず、ガムテープにくっつけるか、水につけて水没させしましょう。潰すと卵が飛散する恐れがあります。
🕷マダニがいた場合
マダニを自分で取ろうとすると、皮膚に食い込んだキバだけが体内に残り炎症・化膿する危険性があります。マダニを発見したら、必ず獣医に連れて行ってください。
※画像は吸血して通常の4倍ほどに膨らんだ状態
💊ノミ・ダニを退治する
専用の駆虫薬フロントラインプラス(またはレボリューション)を塗布すれば24時間で死滅します。ノミ成虫・幼虫・卵、さらにダニ類・マダニ・ハジラミまで駆除可能。
フロントラインプラスの購入方法
一般的なスーパーやドラッグストアでの取り扱いはありません。
最寄の獣医、または当日〜翌日配送の『Amazon Prime』で購入するのが最速です。
安い医薬部外品は効果が低く『アース サン●ポット』という商品にいたっては死亡例が多数寄せられています。
必ず正規品のフロントラインプラスを購入してください。
💡レボリューションは動物医療従事者しか購入できないので、最寄の獣医で直接塗布して貰いましょう。
副作用について
ノミダニ駆虫薬には副作用があり、子猫やシニアに使う場合は適量が変わります。心配であれば獣医で直接滴下して貰いましょう。
😿ノミ・ダニ経由の疾患
皮膚病や伝染病などに感染する場合もあります。
ノミ・ダニを退治しても、疾患自体が治るわけではありません。普段と違う様子があれば獣医につれていきましょう。
🧤ノミ・ダニ退治後の掃除と対策
発生源(猫)を治療しても、家にバラ撒かれたノミ・ダニは元気いっぱい。速やかにこれらを駆除しなくては元の木阿弥です。
①クイックルワイパーをかける
【掃除機をかける前に】徹底的にクイックルワイパーを使います(重要)
羽虫とちがって、ノミ・ダニは床にいることが多いので、まずはクイックルワイパーです。シートにくっついた成虫は目視できます(幼虫・卵は見えません)
使用済みシートは袋に入れてキツく結び、すみやかに家から出しましょう。(粘着力を弱めたフローリング用コロコロもオススメ)
②コロコロしまくる
カーペット・絨毯・ソファ・マットレスなど、洗濯機で洗えない布製品はコロコロ。卵・幼虫・成虫・フンなどを除去します。
百均より1セット500円くらいする強力タイプがおすすめ(剥がしやすいのでストレスも少なめ)
使用済みシートはすみやかに処分してください。
③スチームアイロンをかける
洗えない布製品はコロコロのあとにスチームアイロンをまんべんなくかけて、卵・幼虫・成虫をまとめて退治します。布の奥に隠れるダニに特に効果的。薬剤ではないので赤ちゃんやペットにも安心。
④お洗濯しまくる
毛布・布団カバー・マットなど、洗える布製品はすべて洗濯します。
(これを機に買い替えもアリ)
天日干しでもいいですが、乾燥機能つき洗濯機なら熱風で殺虫効果を狙いましょう。
⑤掃除機をかける
①〜④を済ませてようやく出番です。掃除機は排気の風でハウスダストを舞い上げてしまうので、最後の仕上げに使います。
吸ったあとのゴミはすみやかに処分してください。
(サイクロン式よりフィルタータイプの方が捨てやすいです)
🛏寝具の対策
『寝ている間にダニに噛まれる』ほど腹の立つものはありません。
コロコロ・スチームアイロンでほぼ死滅しますが、心配であれば以下のダニ捕りシートを併用しましょう(とくに梅雨〜夏場)
ノミ・ダニの死骸やフンはアレルギー原因物質(ハウスダスト)なので、吸引力の高い掃除機で吸っておくと安心です。
🧴シャンプー
フロントライン(またはレボリューション)塗布後、48時間後はシャンプー可能です。
猫の体にはノミ・ダニの死骸やフンなどのアレルギー原因物質(ハウスダスト)が残されているので、1度はシャンプーをした方が気持ちいいです。
しかし、体調や季節によっては無理に入れなくても大丈夫です。
市販のノミ取りシャンプーについて
シャンプーは洗浄が目的であり、ノミ・ダニを殺すほどの殺虫力はありません。シャンプー後に完璧に乾かしたとしてもグルーミングするので、毒性を体内に取り込むリスクしかありません。
🏡庭に面した1階の窓に注意
雑草が多い庭に面した窓はノミ・ダニが侵入しやすい経路。野良猫ちゃんの散歩ルートになっている場合は特にリスクが高まります。
庭の手入れをして風通しをよくする、1階の窓はあけないなど対策をしましょう。
👩⚕️ノミ・ダニに刺されたら
蚊と違い、噛まれた箇所は強い痒みが何度もぶり返します。
ムヒなど通常の虫刺され薬は効かないので、皮膚科の薬を処方して貰うのが一番はやく・きれいに治ります。
飼い主が刺されやすい場所
ノミは肌が露出している場所すべてを狙います。
ダニはお腹・太腿の内側・二の腕の内側など、皮膚の薄い箇所を狙い、衣服の下にも潜り込みます。
❌薬品はなるべく使わない
バルサン・防ダニスプレーなど、様々な駆虫商品がありますが、猫はグルーミングをする生き物なので、大なり小なり必ず薬害をうけます。
アロマなど香りの強いものもすべて毒になるので使えません。
(混じりっけなしの天然アロマほど毒性が強い)
虫以外に関しても『触れる場所に成分が残留するもの』はできる限り使わないことをオススメします。
💡うさぎ・ハムスター ・小鳥などの小動物や、昆虫、熱帯魚などは即死します。猫以外のペットを飼っている場合も要注意。
❌ノミ取り首輪は意味なし
首輪の周囲だけに効果があっても、それ以外のところに移動するだけ。ノミ取り成分のニオイもストレスになるので、装着するメリットはありません。
💡フロントラインに関しても、大繁殖していない状態なら『ノミ取りコーム+掃除+シャンプー』で済ませるのが理想です
🙂あとがき
ノミとダニ、駆除しやすいのはノミ!
ダニは繁殖力が高く、猫を抜きにしても発生するものなので、真冬以外は年中気をつけています。人間も猫も、清潔に快適に暮らしたいですね。
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当マガジンでは『猫飼育の超基本』をリスト形式で掲載していきます。
あくまでマニュアル・実用的な内容なので、エモい部分はありません。
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『うちはこうやって退治したよ〜!』『こうやって気をつけているよ〜!』などのアドバイスありましたら、是非コメント欄にお願いいたします。
自然栽培・オーガニック食品の生産者に還元します