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ガス屋漫画【ガス屋で〜す‼︎】12話こぼれ話


はじめに


この記事は、
ニュースサイトGigazineに掲載されている
わたくし毎日日毎が描いている
ガス屋で〜す‼︎
というガス屋漫画の解説になります。
ネタバレを含みますので、
未読の方は、ぜひご一読のうえで
この記事をご覧いただけると幸いです。
12話はこちら↓

1話はこちら↓

12話でピックアップされたこと


①取材形式
②冒頭のマカロン
③11話でできなかったこと
④キユが描くガス屋の目指すこと
⑤キユの能力
⑥リフレイン
読んでいる方が忘れているで
あろう伏線を全部ぶっこんだ
最終回です。

①取材形式


11話の七浦印刷さんの提案からの、
クーポンマガジンの特集、
という入りです。
この入りは、この漫画の
前身とも言える漫画の最終回と
して用意していたもので、
アリカの「誌面に載っても
大丈夫なのか?」という
くだりとかも前身に
結構なストーカー被害を受けていた
子がいて、その子に
用意していた
言葉を使ってたりしてます。
自分の中の引き出しに
あったいつか使いたい描写を
けっこう消費しています。
前職でガス屋に勤めていた時、
クーポンマガジンに取材を
お願いしたことがあって、そこが
まずいちばんのヒントには
なっています。
連載が決まった時に、
どう落着させるか、ではない
どこかのタイミングで取材される
回は作ろうと思ってたんですが、
ガス展を漫画の中枢において、
かつミツキの登場で
ガスガールと呼ばれる3名、
キユ、アリカ、ミツキ、
三者三様の生き方、仕事の向き合い方、
目標、全部うまくばらけて、
かつそこに組み入れることのできる
キャラたちのおかげで
いかにも集大成であり、これからも
続いていくよ、みたいな
かんじで終われて個人的には
ひとあんしん、といったかんじでした。

②冒頭のマカロン

生成りマカロンだと…?

割と、というかやたら劇中で食べたり飲んだり
してる漫画ですが、これは自分の癖というか
個人的にはよりリアルな人間模様のつもりで
描いていて、たとえば結構な長話を漫画に
しなきゃいけない時に、ずっとだらだら
代り映えのないコマも味気ないし、
そもそもコマ割りオタクとしていろんな
角度とかいろんな表情とか、会話のたとえ話
として食べ物を引き合いに出すとか、
すごい便利で見栄えもいい、こんな
いいことはないです。
ありがたいことに読みやすい漫画と評価してもらえるのは
この部分が多いと思います。
最終回はマカロンですが、
先輩のお店の商品を借りました。

劇中の生成りマカロン、通販してるので、
ちょっとした手土産とかにぴったりです。
ご協力ありがとうございました!

③11話でできなかったこと


12話でイガが自身の過去を
振り返るんですが、
これも以前のアリカ同様、
できることなら
本人以外から情報を
出せた方がよかった
という話で、展開は決めてたんですが、
11話も12話も
どうにもページ数が増えるから
諦めてしまいました。
なのでイガの過去のために
出したと言ってもいいくらいの
脇畑課長の出番が
あまりに中東半端になりました。
とはいえハナスマの解像度を
上げる一端を担ってくれて
いるので、それはそれで
必要だったんでまぁよしです。
イケメンが少ない漫画の中、
イケメンとしても機能していた
・・・はず・・・
イガと脇畑課長の回顧の
シーンは、ガス展終了の時、
七浦印刷と話している辺りなんですが、
それはそれで折り合いがつけにくい
部分ではありました。
補完としてちょっと描いてみましたので
どうぞ。


イガが前職を辞めた理由と、イガの最終回のインタビューを
併せたかったシーンですが、今思うとこの流れを最終回に
入れたらよかったのかなーとも思います。

④キユが描くガス屋の目指すこと

ガス屋なら誰でも思いつくけど…
というキユがインタビューで答えることですが、
これをさらに簡単言うと、
「お客様がお客様を獲得する」とか
「お客様にお客様を紹介してもらう」
というやつで、これは結構いろんな業界に
通ずるところだと思います。
キユのママ友作戦の延長線上に
あるものがまさにそれで、
いいものだったら自慢したくなる、とか
仲がいい人に勧める、うらやましくなる
私もほしい、それをガスのお客さんに
なってもらうように落とし込んだものです。
キユにとってはそれを幸せであることと
結び付けることでやりがいとして
見える、みたいな考え方です。
その考え方の背中を押してくれる
会社、同僚、ライバルもいる、
今までのキユの人生になかったものです。
どうあれ終盤にインタビューを入れることは
決めていたもの、どうキユの成長に
繋がるのか?とかお仕事漫画らしく
落とし込めるのか…頭の隅っこで
考えながらずーっと各話にネームを
描いてたんですが、最終話のネームは
びっくりするほど安産でした。
すんなりネームが描けるくらい
キユは成長したんだなぁ、というか
自分(作者)の考えW語れるように
なったんだなと感心(?)しました。
就活でつまづいたキユが思っていたことを
しっかり最終回で描いて成長具合を
出そうとしていたので、そうはならなかったけど
すっと描ききれた不思議な体験でした。
編集さんから最終回はページを増やす許可は
得ていたんですが、ページが多いけど
カットできるところもないので
ページ調整はなく編集長チェックに
進んだので、ちょっとほくそえんだりはしました。

⑤キユの能力

何か最後のほうであっと驚くキユ独自の
能力があったほうがいい。
そう思っている時期もありました。
序盤に考えていたのは、
「キユは特別な声を出せる」
というもので、有名なところで
宇多田ヒカルさん、花澤香菜さん…
調べると結構でるんですけど、
1/fゆらぎ
というすごい音を発生できる能力(?)
で、これをどう実証するんだよ
とか考えてるうちにお蔵入りに
なって、完全に忘れてましたが、
記事を作ってる今思い出しました。
結果として、キユは
「努力ができる才能」というふうになりました。
資格をたくさん取得したのもその一環で、
残念ながらキユの努力がしっかり活かされる場面が
彼女の人生の中でそんなになかったこと、
周りをしっかりみていろんな違和感を
みつけながら暮らしていた結果
本気を出す場面が少なかったということ。
漫画の中で明記はしてないですが、
最終回で田舎も都会もある街、という
表現があるくらいです。
田舎在住の自分が言いますが、
田舎はチャンスが少ないので、
チャンスに向かってがんばれない
こともあります。
キユのお話としては
本人が何をやっていきたいか
しっかり据えて終わりましたが。
そうでもない漫画も描いてみたいですね。

⑥リフレイン

1話冒頭とほぼ同じ終わり方をしています。
④、⑤のことを経てこれからも
キユは生きていきます。
といったかんじです。

最終回の新キャラ

その差36cm

新入社員、村崎鈴音(むらさきりんね)18歳
高卒で星見に新社会人として入社。
名刺入れは橙色。
バレーボールの選手として将来有望であった彼女に
何があってガス屋に入ってきたのか
まぁ別の話です。
電子書籍版におまけで
描けるかなーと
思ったけどそうでも
なかったかんじですね…
実はりんねちゃん、ガス展に来てるので
よかったら10、11話の600人オーバーの
中から探してみてください。
風貌が全く違うので、髪と目の色くらいで
しかわからないですけど。
4月からユニフォームの形も変わったし、
キユも髪がだいぶ伸びました。
キユは連載当初から1回も髪を切ってないです。
くせっ毛なので伸びるのは遅く見えます。
くせっ毛の毎日日毎が言ってるので間違いないです。
りんねちゃんですが、スポーツ選手を多く輩出して
いる村崎家の人間で、身内に何人もスポーツ選手が
います。
従妹に紫(ゆかり)という子がいて、
高校女子ソフトボール界ではまあまあ有名です。

剛速球を投げるゆかりちゃん。

連載が決まる前にTwitterでイーチドーンという漫画を
ぼちぼち描いてアップしてたんですが、その主人公です。

電子書籍化のお知らせ(9回目)

コミックスについて追加情報がそのうち
お知らせできそうです。

こぼれ話、次回でラスト

本編に入れようと思っていた
話をアップしようと思います。

こぼれ話ファイナルにつづく!


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