枕草子 清涼殿の丑寅の隅の(6)
清少納言先生:それでは、続きをお願いします。
舞夢 :わかりました。
歌の方面に優れた人を、二、三人ほど呼び出し、碁石を置き、答えた数、答えられなかった数を、ご確認なさるために、ほぼ無理やりにお答えさせなさる時もありまして、それは趣きもあり、かつ風雅で興味を惹かれる話だったと思います。
本当に、お側にいた方々も、うらやましいことです。
無理にお答えなさせると、賢いのか最後までは詠みませんが、しいて尋ねると決して間違えることもなかったのです。
それでも、少しでも間違えたりしたら、お遊びをお終いにしようと思っていたら、「古今集」も十巻になっています。
村上帝も、「これ以上はいいね」と、お休みになってしまったことも、それはそれで、素晴らしいことだと思います。
清少納言先生:はい、そこまでで結構です。
舞夢 :はい、助かります。
清少納言先生:まあ、この頃は、宮中でも放火か失火かわからないけれど、
いろいろあってね。
舞夢 :春ごろから、痘瘡が流行したとか。
清少納言先生:まあ、そんな中でも、閑雅な楽しみというのかなあ。
舞夢 :単なる遊びにも、手を抜かないと・・
清少納言は、にっこりと笑い、「ではまた明日、御機嫌よう」
姿を消した。
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