舞夢

日々、読書と少しの物書き。 たまに旅行、奈良方面が多くなっています。 某小説投稿サイト…

舞夢

日々、読書と少しの物書き。 たまに旅行、奈良方面が多くなっています。 某小説投稿サイトにも、投稿しています。 ジャンルは様々。

マガジン

  • 枕草子 舞夢訳

    清少納言先生を講師として迎え、舞夢は枕草子の講義を受けることにいたしました。

  • 時々、気がついたこと

  • 世界人権宣言

    世界人権宣言の再確認。

  • 西欧暗黒史

    異端審問、魔女狩りについて研究中です。 残酷な記述が多くなります。 美しき中世ヨーロッパのロマンは、吹き飛びます。

  • 好きな音楽

    好きな音楽をアップします。

最近の記事

  • 固定された記事

近江八幡

    • 枕草子 人にあなづらるるもの

      清少納言先生:今日もかなり短い文です。 舞夢    :はい、それでは訳してみます。 人から見下げられるもの。 築地土塀の崩れ。 度を越して八方美人と、世間の人に知られている人。 清少納言先生:はい、お疲れさま。 舞夢    :確かに築地土塀は崩れていると恥ずかしいものですね。 清少納言先生:崩れたら補修しないといけないんだけれど、その努力がな        い。        お金もないのかなあ。        築地土塀の場合は、柵の両側に粘土を積んで表面を漆喰で固   

      • 枕草子 たゆまるるもの

        清少納言先生:今日はすごく短いですよ。 舞夢    :はい、どんな日も仰せのままに。 気が緩んでしまうもの 精進の日の勤行 まだ遠い日の行事のための準備 寺に長く参籠している時 清少納言先生:はい、お疲れさま 舞夢    :なかなか、緊張感というのは、保ち続けられないものです。 清少納言先生:形式にとらわれ、こだわりすぎると、そのもの自体をおかし        くする。 舞夢    :儀式のための儀式ですか。 清少納言先生:そこまでわかっていればいいかな、ありがとう。

        • 枕草子 すさまじきもの(9)

          清少納言先生:はい、すさまじきもの、これが最後になります。 舞夢    :それでは、現代語訳します。 婿君を迎えて、四、五年経つまで、子供に恵まれず出産祝いをしない家も、本当に味気ない。 普通なら、一人前になった子供が何人もいるとか、もっと言うと孫がいて這いまわっているような年齢の親が、昼寝をしている時。 子供としては、親が昼寝をしている時は、寂しいし、面白くないものです。 師走晦日の夜。一寝入りしてから浴びる日の光は、つまらないどころか、腹も立つ。 十二月末日の降り続く雨

        • 固定された記事

        近江八幡

        マガジン

        • 枕草子 舞夢訳
          38本
        • 時々、気がついたこと
          117本
        • 世界人権宣言
          7本
        • 西欧暗黒史
          22本
        • 好きな音楽
          29本
        • 古今和歌集
          4本

        記事

          枕草子 すさまじきもの(8)

          清少納言先生:続きをお願いします。 舞夢    :了解しました。 何かの折に使う扇で自分でも気に入っていた扇を、自分と同じ趣味と思っていた人に渡しておいたのに、当日になり、せっかく渡した扇を忘れて、どうでもいいような下手な絵を描いた扇を渡された時。 産養の祝儀や、旅立ちの時の餞別を届けてくれた使者に、心付けを渡さない人。 たとえ、薬玉や卯槌を持って祝福に行き来する人に対しても、心付けは渡すものです。 あてにしていないことで、心付けをもらえると、本当に使いに来てよかったと思う

          枕草子 すさまじきもの(8)

          枕草子 すさまじきもの(7)

          清少納言先生:では、続けてください。 舞夢    :了解しました。 まあ、これくらいに詠めれば上出来と思っている歌を、人の許に託したのに、ほめるのでもなく、まったく返歌をよこさない時。 恋文の場合は、相手に気がなければ、仕方がない。 でも、そんな場合であっても、季節の美しい風物を詠んだ歌を送ったのに、恋とかとは別に、返事をよこさないと、がっかりする。 また、人の出入りも多く順風満帆な人の許へ、落ち目で暇人になった昔の同僚が、下っ端時代の話のくだらない歌を詠んでよこした時。

          枕草子 すさまじきもの(7)

          枕草子 すさまじきもの(6)

          清少納言先生:続きをお願いします。 舞夢    :了解です。 除目の時に、新しい官職に就けない人の家。 今年こそは必ず任官されるだろうとの噂を聞きつけ、以前仕えていたけれど、主人が失職中は他所で働いていたり、田舎に住んでいた人が皆、戻ってきています。 邸に出入りする車を停めて、下してある轅(ながえ)も隙間がないほど、ぎっしりと並んでいます。 主人が願掛けでどこかに参詣に行くと、我も我もとお供をし、邸内では様々飲食、大騒ぎもしているのに、夜の闇がすっかり明けるまで、任官の知ら

          枕草子 すさまじきもの(6)

          枕草子 すさまじきもの(5)

          清少納言先生:続きをお願いします。 舞夢    :了解しました。 修験者が物の怪を調伏するなどと自信満々で独鈷や数珠を持たせて、振り絞るような声で、経や陀羅尼経を読んでいるにも関わらず、全然調伏できそうもない。 ヨリマシに護法童子も乗り移らないので、家中の男女を呼びあつめ、病人の周囲に集まって祈念をする。 この修験者で大丈夫かなあと心配になっていると、二時間ほど経を読んだところで、疲れてしまったらしい。 「全然、物の怪がヨリマシに移らない、立ちなさい」などといって、ヨリマシ

          枕草子 すさまじきもの(5)

          枕草子 すさまじきもの(4)

          清少納言先生:はい、続きをお願いします。 舞夢    :続けます。 また、せっかく家に迎えた婿君が寄り付かなくなった時は、ほんとうにがっかりです。 より立派な家柄で宮仕えをする女性に婿君を奪われてしまって、娘ががっかりと自分を責めている姿など、ほんとうにやるせない。 乳飲み児の乳母が「ほんの少しの間」と言って出かける時に、乳児も心配なので「早く帰ってきてほしい」と、外出を許可したのに、「今日は絶対に帰れません」などと、強情な返事が来た時などは、がっかりもするし、憎らしいとも

          枕草子 すさまじきもの(4)

          枕草子 すさまじきもの(3)

          清少納言先生:はい、今日も続きですね。 舞夢    :了解です。 また、必ず来てくれるはずの人に、迎えまで出して待っていると、車の近づく音がするので、「いらっしゃったようです」と思って、家の者たちが出迎えようとすると、車宿りに、どんどん車を引き入れ轅(ながえ)を音を立てておろしてしまう。 「どうしたのですか?」と聞くと、「今日は他所にお出かけだそうで、こちらには来られないそうです」と答えて、牛だけを引きだして行ってしまう。 こういうのも、興ざめです。 清少納言先生:はい、

          枕草子 すさまじきもの(3)

          前静岡県知事を思い出した。

          〇静岡県知事と紹介された国政選挙の応援で 「(御殿場市には)コシヒカリしかない。ただ、飯だけ食ってそれで農業だと思っている」 ※弁明:「選挙における論戦だ。(候補だった)元市長に向けたもので、市民の方は念頭にない」などと繰り返した。 ※謝罪や撤回はしなかった。(読売新聞より) 〇磐田市を拠点とする女子サッカーチームの表敬訪問を受けた際に 「磐田は文化が高い、浜松より元々文化が高かった」※地域差別発言。 〇静岡県内にあるサッカー強豪校(藤枝東)に対しては、 「サッカーをする

          前静岡県知事を思い出した。

          枕草子 すさまじきもの(2)

          清少納言先生:それでは続きをお願いします。 舞夢    :了解しました。 田舎から寄越した手紙に、贈り物が添えられていない時。 都からの手紙に贈り物が添えられていない時も同じです。 ただ、都からの手紙の場合は、田舎ではわからないような情報が様々入るので、手紙だけでも十分かもしれない。 誰かの所に、本当に綺麗に書いた手紙の返事を、首を長くして「少し遅い」などと待っているところに、届けたはずの手紙を持ち帰り、立文にしろ結び文にしろ、汚してしまい、きちんと折ってあったはずなのに、

          枕草子 すさまじきもの(2)

          枕草子 すさまじきもの(1)

          清少納言先生:今日は、すさまじきものです。 舞夢    :では、現代語訳します。 面目を失うもの。 昼間に吠える犬 春の網代 三月四月の紅梅の衣 牛が死んでしまった牛飼 産まれたばかりの子供が死んでしまった産屋 火を起こさない角火鉢や知火炉 博士の家で女子ばかりが生まれてしまうこと 星のめぐりが悪いため、方違えに行っても、もてなしてもらえない所 その日が節分の場合は、いっそう興ざめになります。 清少納言先生:はい、これは解説します。舞夢君の時代とは違うから。 舞夢    

          枕草子 すさまじきもの(1)

          枕草子 生ひ先なく(女性の就職論)

          清少納言先生:今日は、女性の就職論です。 舞夢    :はい、それでは現代語訳して見ます。 将来への展望もなく、目の前の幸せだけを大事にして暮らしている女性などは、見ていると理解しがたいし、軽蔑もしたくなります。 先々のことまで考えると、それなりの幸福をつかむことのできるような家柄の娘さんは、しっかりと宮仕えをさせて、世間の様々なことを経験させてみたいし、典侍などの地位をしばらくは、勤めてもらいたいと思うのです。 そういう宮仕えをする女性に対して、宮仕え自体を軽々しくつまら

          枕草子 生ひ先なく(女性の就職論)

          映画館でのマナー

          映画館では、後ろの人に迷惑をかけないように、なるべく、身を沈め頭が椅子の背に出るか出ないかにするべきである。 また映画開始時刻に遅れて入れば、他の人々の鑑賞の邪魔になる。 なかには、10分も20分も遅れて、静かに集中して見ている人の頭に鞄をぶつけて横切り、そのあげく足まで踏んでいく輩(男女を問わず)もいる。 そしてバケツのようなポップコーンを床にこぼしながら食べ、飲み物を音を立てて飲む。 こんなことを言うと、「個人の勝手に文句を言うな」と逆ギレされる。 これが、現代流行の映

          映画館でのマナー

          枕草子 清涼殿の丑寅の隅の(7)

          清少納言先生:それでは、最後までお願いします。 舞夢    :はい、了解しました。 お休みになって、かなり時間が経ちましたけれど、村上帝は起きて来られ、「やはり、決着をつけないといけないでしょう、すこぶる具合が悪い」などとおっしゃられ、古今集の第十一巻以下を「明日にすると。他の写本を見て確かめるかもしれない」とも、仰せられます。 「今日の中に、決着をつけましょう」と大殿油を近くに寄せられ、夜が更けるまでに、お読みになりました。 しかし、結局、女御は間違えることもなく、最後の

          枕草子 清涼殿の丑寅の隅の(7)