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猫と箒

以前住んでいたマンションは、床が一面絨毯だったので、ダイソンさまが必須だった。
今のマンションはオールフローリングなので、引越したタイミングで始めた憧れだった箒生活。

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毎朝、箒で掃除をしていると、掃き清められた感がすごい。
ゴミや埃だけではなく、溜まった気も一緒にかき集め、一掃していく。
はたきも使ってさらに。

棕櫚の箒はゴミが絡みやすいので、最後にこんなゴミ取りブラシで取るのだけれど

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これでゴミを取っていると、子供の時にワンやにゃんのブラッシングをしている感覚を思い出して、楽しい。

スリッカーに似てるからかな。

箒の茶色い色が、一緒に暮らしていたメインクーンの毛色に似ていて、思い出す。
冬の寒い晴れた日に、突然やってきた兄妹の2匹のメインクーン。
「メインクーンだから、メイ(妹)とクーン(兄)だ」と、うちのお父さんに安直な名前を付けられてしまったにゃんたち。

メイちゃんはほんとに美猫で、美人薄命とはよく言ったもので、4歳で旅立ってしまったけれど、生きている間その美しい魅力を存分に振りまいてくれた。
お風呂もほとんど入らないのに、ものすごく甘いいい匂いがして、これがフェロモンというやつかと、猫に教わった20歳の私。笑
カーテンレールを優雅にキャットウォークしながら、優雅に尻尾をふりふり。
下界の人間たちはその魅力に翻弄されておりました。

クーンさんは家に来た日から3日間、ピアノの下に潜って出てこないくらい臆病で、それは身体が大きくたくましくなっても同じで(メインクーンの雄は度肝を抜かれるくらい大きくなります)、家に来たお客さまがクーンさんのデカさにビクッとなって(あれ猫ですか?と言われることもしばしば)、その姿にクーンさんもびっくりして、大きな図体には似合わないヘッピリ腰でピアノの下に潜っていく、なんとも面白い光景がよく繰り広げられていました。

猫と暮らしたことのある方は経験あると思いますが、3歳くらいまでの若くてエネルギーの有り余ったにゃんたちの、真夜中の運動会。
クーンさんの巨体であれをやられると、当時は木造の古い家に住んでいたので、家が解体するんじゃないかと思った。
なぜか博多人形のガラスケースの上がお気に入りスポットで、そこめがけて全力疾走してお昼寝をするのが習慣で、いつか割れて血だらけのまま寝てるんじゃないかといつも心配してた。

あー、クーンさんの大きなお腹でもふりたい。顔をうずめたい。

…おっと、私がいま手にしているのは、ゴミまみれの箒だった。

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在りし日のクーンさん♡♡♡

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