興味ドリブンで年号を暗記するって楽しい
※この記事は1か月前に配信したニュースレター独学同好会通信の記事です。
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年号を覚えるのが楽しくなってきている。
少しずつ歴史の年号を覚えている。ちなみに使っているのはこちらの記事で紹介されている「Anki」というアプリだ。
年号を暗記するうえで大事にしているのは無理して興味のないものまで覚えようとしないことだ。
たとえば世界史の本を読んで、重要そうな年号をかたっぱしから暗記しようとはしていない。
だから覚えようとしている年号は世界史的な重要度から言えばばらばらである。
たとえば以下のようなものを覚えようとしている。
魔女狩りに影響を与えた『魔女に与える鉄槌』が出版された年
手帳の始まりと言われる日記「懐中日記」が出た年
『金々先生栄花夢』が出版された年
興味があるものであれば覚えやすい。そして、興味があることなので深掘りしたり、その近辺にあったことに繋げていきやすい。
たとえば『金々先生栄花夢』は『思考の教室』の中で出てきた文献である。
といってもどちらかといえば脱線のように出てきたもので、「考えるとはマンガの吹き出しのようなものである」という話の流れで出てきたものだ。
『金々先生栄花夢』は江戸時代の黄表紙と呼ばれる絵入りの読み物である。
この中に登場人物が夢を見ているシーンがある。そして、その夢に関する文章は頭の中から出てきている吹き出しのようなもので区切られている。
このシーンは国立国会図書館のデジタルコレクションなどで見ることができる。以下のリンク先の4番目を見ると、頭の中から吹き出しのようなものがでている。
https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/1183081/1/1
個人的にマンガは好きだが、吹き出しの起源というのは考えたことがなかった。
実際に話しているセリフを表す💬から派生して💭のような頭の中で考えていることを表す吹き出しが出てきたような先入観がなぜかあったけれども、もしかしたら頭の中を表す意味での吹き出し💭の方が先だったのかも、などと考えることができた。
こうした思考をこのように文章で書いておくことはもちろん大切だけど、年号も暗記しようとしておくことで、暗記のたびに「なんでこれを暗記しようとしたのか」も思い出すことができる。
無理やり覚えようとするものはどうしても自分の持っているほかの知識や興味とつながりにくい。
他にも興味ある分野の年表なんかと紐づけてもおもしろい。
中公新書の『科学史年表』を手に取ってみると、たとえば『金々先生栄花夢』が出た1775年の少し前に窒素が発見されている。
他の知識や興味と繋げると忘れにくくなる。なにより自分なりの知識の星座が少しずつ描いていけるのはとても楽しいのだ。
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