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”あなた”という限られたエネルギーを何に向けていく?

フランス、リヨンに来て、3週間ちょっと経ちました。水が変わって、硬水だし、肌はコフキイモのようになり、新たに再生しようとしてます。ここの水の波動を取り込んで、カラダもフランス化しようとしている今日この頃。

国連気候行動サミットが開催されて、グレタちゃんが涙をこらえ声を震わせながら、「多くの者たちが絶滅しかかっているときに、あなたたち大人は、まだ経済のことを話している!!!」と訴えている姿が頭から離れません。

今日は、環境について考えてみたい日だから、私がフランスに暮らしていて、日常生活の中に見える環境に対する取り組みのことを書いてみようと思います。

私が以前フランス、パリに暮らしていたのは10数年前。5年くらい住んでいました。学生をして、結婚をして、就職をして、出産もした!ので、一通りフランス生活というものを理解していると思います。
あの頃の暮らしと今、何が大きく変わっているか⁉

まず、8月終わりにフランスに到着して、フツーの暮らしをし始めて一番に驚いたのが、ゴミの量。日本と比べて明らかにゴミの量が少ない!
スーパーに行けば、野菜、果物、魚等量り売りだから、プラスチックトレイが少ない。しかもその袋はすべて生分解性。レジではレジ袋一切なし!存在すらしていない。自分で持ってこないと高い袋を買う羽目になります。でもその袋、古くなってやぶれたりしたらタダで交換してくれるシステム。これが一般的スーパーだから、マルシェやBioショップはもっとエコ。家のゴミ箱が3日経ってもいっぱいにならない。(笑)
昔暮らしてた頃は、日本と同じでスーパーでプラスチック袋タダでくれてたし、量り売りの袋もビニール袋だったんです!
ああ、フランスが変わってる・・・(ʘᗩʘ')

そして、次は公共交通機関。これは都市部での話ですが、明らかに車が減ってます。昔はメトロ(地下鉄)とバスくらいでしたが、今ではトラム(路面電車)がそこら中に張り巡らされ、あらゆるトラム駅やバス停に共用自転車(有料)が設置され、そして新しいのは電動キックボード!このシステムは画期的で、スマホのアプリによって管理され、好きな場所でピックアップして、好きな場所で乗り捨てられます。道のいたるところに乗り捨てられていて、景観的にどうなの?ってとこはありますが、まあCO2削減が最重要課題ですから(笑)。

でもトラムも自転車用道路も大々的な工事が必要なわけで・・・この10年余りの間にフランスはとんでもない都市の大改造をしています。街の中を歩いていると工事だらけで、もちろん中心であればあるほど、大工事(笑) 大渋滞でバスも遅れに遅れます(笑)。昔、片道3車線だった道路が、トラムが入って、1車線になっていたり。そんな犠牲をはらってもやることにフランス人の気概と大きな意義を感じます。一方日本はといえば、電車が早くなったとか、Pasmoになったとかはあるけど、電車とバスから変わっていないような…

先日子供の学校の準備でセロハンテープを買ってきました。フランスのセロハンテープって、切れにくくて、なんか薄くて、とにかく使いにくいんです。これは、10年前と変わってなかった!
そして、文房具コーナーを見てみると、フランス製品は何一つ変わっていない!あいかわらずBICのペン!ところが商品棚にあるテープもペンもちょっと進化しているものは全部日本製。PilotだのFrixionだのと、見慣れたものたちが並んでいます。
フランスの変わらない物達。冷蔵庫=冷やすだけ。自動製氷とかイオンとかありません。洗濯機=洗うだけ。ゴミ取り機能もありません(笑)。

ここで、タイトルの”人”という限られたエネルギーを何に向けていくか?という疑問にぶち当たります。

ここまでの10年余り、フランス人はフランス人の労働力というエネルギーを、都市を改造し、消費の在り方を見直して人々の暮らしを永続的なものにしていくことに注いできたことが、大きな変化となって私には見えました。ペンも冷蔵庫も、最低限度の用途に使えればそれでいいのです。これが彼らの選択でした。

日本人はどうでしょう?この10数年間、日本人は何にそのエネルギーを注ぎ、社会を変えてきたのか?ハイブリッド車。消せるペン。テレビがデジタルに。スマホ?(これは日本でなく世界の注力)家電が省エネに…

フランス人が頑張って、日本人がさぼったわけではない。そのまた反対でもない。でも結果は明らかに違います。

これは国策によるものだと思います。政府が国の行く先を決めている。そしてその政府を選んでいるのは国民です。

日本人よ!日本は本当にこれでいいのか?(笑)

温暖化の問題によって地球のタイムリミットが迫ってきている今、その解決をゴールに据えると、マクロな観点からみたとき日本人というエネルギーは世界の中でどういう動きをしたらいいのか?日本人はディーテイルに気を向けて、他の国の人が気づかないような非常に細かい仕事をするのが得意な人種であることを理解したうえで、どのような役割をしたらいいのか?

ミクロな観点から見たとき、日本国内をどのようにオーガナイズすれば一国の中でうまく起承転結して世界の中で存在し続けられるのか?
そして、”私”はその中でどのような役割を果たすのか?

限りある”私たち人類のエネルギー”をどこに注いでゆくのか。
他人事のように言いますが、この課題をうまく乗り越えないと、おそらく人類の未来は終焉になるだろうと思います。そのためにはまずは世界が協調すること。今の日韓関係のようにイザコザしている場合では全くないんです。

そして日本人はディーテイルばかりを見ていないで、俯瞰し、広く思考、選択できるようにならなければ。これは日本の教育の問題点につながっていくポイントでもありますので、エンドレス(笑)。またいつか…。

もう、ペンやテープはそれでよくないですか?

あなたは、あなたのエネルギー、何に、何のために使っていきますか?




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