アンニュイ
ガラス張りに描かれた文字を指でなぞりながら通り過ぎる。
中の眩しさに憧れと懐かしさを感じ、
でも決して中を見たりはしない。
私の心はいつまでも、そのままキラキラした中に囚われたまま
居心地よく、何か物足りず、とても遠くて、落ち着かない。
私の心は、小学生の時に戻ったように感情を抑える。
感情を表したいのに、意図的に抑え、薬で抑え、そのまま
カラダの胸の後ろの空いた部分に溜まって黒い絡まった糸みたいにほどけない。
そういえば、昨年の今頃だ。
異常が出てきたのは。
手放した代償は大きく、代え難く、耐え難く、でも正しかったのだろう。
1年。
1年。
私は、変ってしまった。
永くて短い1年で、生活も仕事も環境も感じ方も。
今、率直にこうやって文字に変換した時に、明るくするか、そうでないのか、ニュアンスに迷いながら浮かんだことを書いているから、とてもアンニュイな感じになってしまう。
信じていることが、正しくても間違えていても、それは結果自分にかえってくる。
そんな気がして、臆病にもなる。
でも後悔しないための度胸もある。
「私は、何のためにここに立っているのか」迷ったときは、いつもそう考える。
感情的になりそうだったら、深呼吸して考えてみる。怒りは生産性がなく、冷静な判断をするための脳がフリーズするから。
「私は、何のためにここにいて、何をすべきか、伝えるべきか」
黒い絡んだ糸をせめて明るい色に。
指が切れてしまうような糸をせめて毛糸に。
私のイメージはイエローと友人に言われた。初めてだった。
でも、その人にとって私は明るく元気な色に見えているのならきっと
私のいいところを見つけるのが上手な人なのだろう、と嬉しくなった。
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