見出し画像

#014 まずネット検索をする癖は、自分を家畜にする--理系各員に捧ぐ

本シリーズは、①勉強頑張ったら選択肢が増える、②理系かつ高成績の方が選択肢は多い、③選択肢が多いと良い会社に入れて幸せになれるというよくあるお話の②まで必死で頑張ったものの、③は半分嘘である。ということに気付いて四苦八苦した僕が、理系が気付かぬうちに罠にハマらないために、考えて損のないだろうトピックを書いていくものである。

緊急事態宣言期間も終わり、また少しずつ日常のリズムが変化してきました。買い物などは、依然気を使いますね。ウイルスに敏感な人とそうでない人の、コミュニケーションコストの価値観も大きく変わってきそうです。このコスト感の違いは、経済的なアンバランスを生む一因になる気がしますね。

さて、今回のテーマは、困ったらネット検索する癖が作る未来の自分だ。

2020年現在、大学生の年代の人はちょうど思春期、アイデンティティの確立が始まってくる時期にスマートフォンを持つことになった。インターネットアクセスが格段に手軽になり、例えば、「ググレカス」という言葉が比較的広く知られるぐらいの時代になった。

急速なオンライン化に伴い、このネット普及の影響が大学の課題に見え隠れするようになった。先生方は教育のプロだ。毎年同じ年頃の学生を見ているので、学習内容だけでなく、学生がこの講義にどのように取り組むかまで考えて、講義を設計されている。だから本来学生は、まず先生の提示する情報をしっかりと見て、その上で行動するのが、大学の機能を享受する上で一番合理的だ。そのはずが、みんな課題を見るや、一目散にGoogle先生に質問に行く。

そして面白いことに、学生が提出する課題には、教えてないのに共通している部分が頻繁に発見されることになる。これは、その共通した学生同士がこの世で代替可能な能力を持つことを意味する

ネット検索の前に10分だけ、自分の中身を絞り出す

大学の講義は、人生で初めて学ぶことばかりだと思う。課題の問題文も、知らない単語ばかりで、文章の意味を理解するのも最初は苦労する。

みんながこの状況なので、検索ワードは似たり寄ったりになる。すると、検索結果も、ほぼ同じになるだろう。その中から見やすいページを選ぶ。この選ぶページも同じになる。だってみんな同じような教育を受けてきているから。理解できる程度が同じレベルなのだ。これは、自分だけは違うという認識を外した方がいい。出てきた課題を見れば一目瞭然なのだ。

つまり、課題を見て即座に脳を停止、まずネット検索する癖は、その人自身を他の人と代替可能な家畜にする。食って寝て、自分でなくてもできる、自分が消えたらすぐ他の人が代わりをするようなことしかできない人間になる。

これの解決方法は簡単で、調べる前に10分からでいいから、真っ白な罫線もないようなノートに、自分が課題の言葉や図を見て、思い浮かべることのできる言葉や図、数式などを書けばいい

教科書などは見なくていい。自分の頭にあるものを絞り切る勢いで、思いつくままにノートに自由に書く。

書けた量が、今の自分の実物だ。自分にはそれだけしか入ってない。でもそこにあるのは、確実に自分に入っている、自分だけのものだ。自分の目や耳を通して、脳で処理されて残っている、自分専用の情報である。他の人のものとは、全く違う。

自分から絞ったものから、自分だけの物語を作る

その書き連ねた情報をもとに、まずは先生から得た情報に当たる。講義ノートや配られたレジュメなどを見て、課題を仕上げるヒントを得る。

次に、関連の書籍だ。本は、著者の脳内を整理して並べ、さらに出版社の人間などの著者以外の人間の目が確実に通っている密度の高い情報だ。高密度だからこそ、本の読み手の力量で理解できる意味合いが変わる。濃縮されたものを、正確にもとに戻すには、戻し方を知らないといけないからだ。読み手の知識量で、本の解釈は変わってしまうが、だからこそ今の自分が活かせる部分を取り出すのには最高の材料になる。

そして最後にネット検索。ネットの情報は濃淡が混ざりすぎている。そして、最初に述べたとおり、同じ回答になる人がいるということは、濃縮されていない薄い情報を、そのまま取ってきているからに他ならない。でも、ここまでのステップを踏んでいるなら話は違う。既に自分から絞ったタネから、課題に取り組んでいるから、ネットの情報をそのまま拝借するのではなく、自分の後少し足りない部分を補うように活用することができるはずだ。

まとめ

課題一つにしても、いつも人のものを借りた人と、毎回上記のプロセスを辿った人では、大学4年間ののちに出来上がりが違うのは明確だと思う。ノートに書き出せる量は、不思議なことに講義が変わっても増えていく。自分の実体が、言葉通りどんどん大きなものになるのが実感できることと思う。

まずはネット検索。こればかりしていると、代替可能な人間になる。その解決はシンプルで、まずは10分、真っ白なノートに自分が知る限りの言葉や図、数式を書けばいいだけだ。その書いたものをタネにして、講義情報や本、ネットを使えば、自分だけの思考、論理が出来上がる。

自分だけの思考や論理を積める人は、話していても面白い。そんな人はその先の人生も明るいというのは想像に難くない。

ではまた次回も、よろしくお願いします。

※トップフォトは、ぱくたそさまを利用しています。
ぱくたそ(www.pakutaso.com)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?