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【前編】新人デザイナーがロゴと名刺を作る

初めまして。
IT関連の会社で新人デザイナーやってます。maikiといいます。

今回はタイトルにもあるように、新人デザイナーがロゴと名刺の制作をする過程で何を考え、どのようにロゴという一つのシンボルに落とし込んでいったかの振り返りのために書いていきます。
同じ年代・境遇のデザイナーさんや、ロゴって簡単に作れるんでしょ?って思っている人にはぜひ読んでもらいたいです。


【自己紹介】

!!飛ばしてくれて構わないです!!
maikiといいます。現在19歳でデザイン歴は2年目です。ほぼほぼ独学?というかきちんと学校に通ったりはせずにデザインを学んでいました。 独学といっても全部一人で学んでいるわけではなく、プロの現役デザイナーの方に見てもらうようなことはしていました。
(この話は長くなるのでまた別の機会に)

そんなこんなで現在。
僕は普段、バナー作ったりWebサイトやLPといったWebデザイン制作を全般に、たまにロゴや名刺、チラシなどのデザインもやってます。
Webが中心ですがUI/UXやDTPだったりもするので面倒臭くなりデザイナーとだけ名乗っています。



【依頼内容】

※今回は僕が振り返りのために勝手に記事を書いていて、クライアントさんから許可や承諾を得ていないので具体的な名前等は控えます。

先輩の知り合いの方からの依頼でした。

  • 新しくコンサルの会社を立ち上げるため、そのロゴと名刺の制作をお願いしたい

  • 会社名は決まっているのでそのイメージに合うようなモノ

  • ロゴはシンボルマークが欲しい

  • 名刺は色を3〜5パターンほど変えれるようにしたい

  • 納期や費用は指定なし

  • クライアントさんとの連絡は先輩経由で文面ベース



【制作過程】

  1. ヒアリング&インプット

  2. コンセプト作り&ラフスケッチ

  3. 本制作

  4. 調整

その場の状況によって行ったり来たりしますが基本的にはこの流れでした。



【1. ヒアリング&インプット】

正直このフェーズが一番大事です。
クライアントさんにどのようなビジョンや想いがあり、それをクライアントさんの中ではどう伝えたいのか。
本当はもっと複雑ですが、そんなクライアントさんの脳みその中にあるイメージを僕ら作り手の脳みそに移行するとても重要なフェーズです。
また、デザインはコミュニケーションの側面が強く、ビジュアル化はその中でもわかりやすい「手段」です。
コミュニケーションは「だれに」「なにを」「どのように」伝えることが基本なので、そのひとつひとつを的確かつ効率の良い形へと導くのもデザイナーの役割の1つだと思っています。

と、言ってはいるものの今回は文面ベース。
しかも先輩を挟まないと連絡できない(連絡先は先輩のみ知っている)のでとても不便だし、キャッチボールの往復効率がとても悪いです。

まずは普段ヒアリングで聞く内容をヒアリングシートにまとめてやりとりします。
会社名や事業内容とメインのターゲット層、名刺に載せる情報の項目などの基本情報。
そしてなぜその会社名なのか、その人たちにこのロゴや名刺を見てどう感じて欲しいか、どう思ってほしいか、逆にこういう感じでは思ってほしく無い、ロゴとは別にこの会社に抱いて欲しいイメージなどの抽象的なものを、こちらの聞きたい項目として載せました。
(文字に起こすとなんだかチャッチくなりますね笑)

ヒアリングシートだとこれらの情報が同列にならんでしまうので、どの情報は本気なのか、またこの情報は最低限いれなきゃブレると思われて入れてるななどの肌感覚で感じれる部分がとても見えずらいです、、
(かといってこちらが項目を載せないとデザインする上での必要な抽象的な情報が抜けていまいます)

実際にヒアリングシートで返ってきた内容
※実際のものとはある程度変えています

  • 社名は「株式会社ファイア(仮)」で、太陽から取った

  • 顧客を照らす太陽のような存在になりたい、ということから関連会社を太陽に関連する社名にしている

  • 太陽の炎なので「勢い」や「パワー」のあるイメージ

  • 特にターゲットは決めていないが、60代くらいが現状多い

  • ロゴのイメージは炎をモチーフにしたワンポイント

  • ロゴ(この会社への第一印象)で伝えたいイメージは「知的」「スマート」「シンプル」で、ギラギラしていない感じ



【2. コンセプト作り&ラフスケッチ】

返ってきたヒアリングシートをもとにコンセプトを練り、ラフに発散させていきます。
僕はラフは基本紙に描いていますが、これは人それぞれだと思うので自分に合う方法を探ってみてください。

ロゴはいろんな情報が複合的に混ざり合った1つのシンボルであり、それが周りに与える影響はものすごく大きいと思っています。
それは今回ターゲットにしたい層以外にももちろん及びます。
あらゆるステークホルダーにとって、それぞれこの会社がどういう存在であって欲しいかのストーリー作りをします。(コンセプト作り)
僕は大まかにですが下のやり方でコンセプトを作成しました。

今回の発想順序
クライアントさんのお客さまには「困った際に頼れる」「頼ったら何かしらの形で解決もしくは最善策で対応してくれる」という印象は持ってもらいたいので「頼りやすい」ってのは外せないよね

「頼りやすい」ってのは任せれる「安心感」のようなものかも

「安心感」っていうのはある種の「温かさ」や「温もり」とも言い換えられるよね

社名のファイアに近づいてきたし、シンプルで知的みたいなものにも乗っけれそう

他のステークホルダー(特に従業員)についても深ぼってみる
会社にとって「従業員」はとても大事で重要なステークホルダーなのでこちらも考えてみます。
この会社はコンサルの色が強いとのことなので一人一人の従業員がそれぞれ頼れる存在でないとダメだよね(理想論)

コンサルティングのやり方などは前述の「太陽のような照らす存在」という軸からブレなきゃ10人十色で良いと思うが、それがお客さん、または第三者からみて1つの大きなイメージには繋ぎ止めにゃきゃいけないよね(最低限のブランディング)

そんな印象やある種の自覚?みたいなモノを従業員、もしくは従業員になる可能性のある層にも持ってもらいたいよね

それは普段から身につけられるし周りからも見えるようなものにしたら手っ取り早いんじゃ…??

胸につけれるバッヂにもできる企業ロゴがいいんじゃない!?

みたいな感じで横に広げたり下に向かって掘ってみたりして「その会社ならでは」のデザインを探っていきます。
実際にはこんなスムーズには考えられていないし、ラフという形に1個ずつ落とし込んでいきこうじゃないよねっていうのを繰り返しています。
それにもっと他のブランディングやPR、コミュニケーション、今回はできていないですがマーケティングなんかの考えも取り入れてそれを一つの形に落とし込みます。(言いたいことがズレるので今回は割愛)

ただしこれをデザイナーや受注側のみで行ってしまうのは独りよがりの妄想に終わってしまう可能性があります。というかほとんどがそれです。

会社のことは創業者やその会社の人たちの方ががどうあがいても考えているしよく分かっています。ぼくらデザイナーや作り手もその視座を持てるようには努力はしますが限界はあります。
なのでこの過程はクライアントさんと一緒にしなくてはいけません。でないとこの長い過程を何度も何度もやり直してやっとできたモノもクライアントさんとのイメージ違いで出直しという当てずっぽのデザインになってとても効率が悪くなってしまいます。


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