美しいものをつくる
先日、モデルの森星さんがMCをされているYouTube「We SAY」を目にする機会があった。
ゲストに毎回各界の専門家を招いて、対談するという番組。
その時は幸福学がテーマで、前野隆司先生という方がゲストだった。
「日本では女性の方が幸福度が高く、その男女差は世界で最も大きい」という話や、古代ギリシアの教えで「短期的な幸せと長期的な幸せのバランスをとることが大切」といった、時も場所も超えた幸福に関する様々な話を聞く方ができた。
うんと昔から幸福について考えてきた人類って面白い。
中でも私の網に引っかかったのが、「美しいものを作っている人は幸福度が高い」という話。
森星さんは美への感度の高さからか工芸品の制作にも携わっているそうで、その話の流れから前野先生がおっしゃった一言。
今現在、そうした制作物や生産手段を思い浮かばない私には、これは難しい手段なのかしら?と一抹の物悲しさとモヤモヤを感じた。
そしてその日から数週間後の今日、その答えがふいにやってくることになった。
数日前から子供が体調を崩して家にいるので、せっかくのお休みでも外へ遊びに行くことはないかなと思いつつ、部屋着からワンピースに着替え、軽くメイクをした。
「今日は真珠かな」と思ってピアスを手に取り、鏡の中の自分を見た瞬間に気づいた。
「あぁ、私は今、美しい私を作ろうとしている」って。
キレイな色の服を着たり、おめかしの好きな私は、自分自身を使って美しいものを製作しようとしていたのかと。
だからこそ、この着飾る時間は幸福感をもたらしているのかと。
こんな身近に、幸福の手段が溢れている。
今日もまた自分の手で幸福を作り出している。
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