12.誕生日に損した気分

 以前「損した気になるサービスはいかん」というnoteで、携帯キャリア大手の「ばらまきサービス」について書いたのだけど、まったく別の分野で損した気分になることがあった。

 数ヶ月に一度ヘアサロンに髪を切りに行く。そのサロンは髪を切るのが上手いので、本当にカットだけ。トリートメントは外でお金かけてやらないし、カラーはカラー専門店に行った方が安いので。

 予約はサロン予約専用アプリを使ってする。たぶん、電話でやりとりするより向こうもこっちもラクだから。で、実際にカットに訪れる前日には「前日お知らせメール」や、たまに「お得なクーポンメール」が送られてくる。

 こないだは、髪を切りに行こうと思った時期が誕生日に近かったので、サロンからは「お誕生月クーポン」が送られてきていた。だけど、内容を見てしょんぼりしてしまった。「お誕生月の方は○○トリートメント通常5000円のところ3000円で施術」だって。

 え・・・こんなクーポンならむしろいらない。

 その店をカットのためだけに使うわたしにとっては「ここでトリートメントにお金払う」という行為がそもそもありえないのであって、これが「トリートメント無料でサービス」だったらやってもらっていたかもしれないけど、必要のないサービスのためにお金を、しかも結構な出費をするなんて!

 あのサロンに、トリートメント目的で通う方もいるのでしょう。そういう方々にとってはラッキーなことで、お誕生日気分も盛り上がる特典なんだと思う。

 わかってもらえるかな? このモヤモヤした気持ち。不公平じゃん。誕生月クーポンがメールで届いてさ、何かなってわくわくしながらクーポンの内容を知ったときの「損した気分」。実際に特典を使うか使わないかは別として、こんなクーポンが送られてきたことにがっかりしてしまった。結構長いこと通ってるんだけどな。

 わたしももう結構いい歳なので「本当に欲しいと思うものにしかお金を使わない」ということが大事、ということをこの身をもって知っているのだ。単純に「お会計から2000円引き」なら嬉しかったけどね、結局お誕生月のわたしは、特典を使うことなく、通常料金で髪をカットしてもらって、お祝い気分ゼロ、いやマイナスだな。帰り道で静かに「もう今年引っ越して、ここに通うのしんどくなるし、次からはサロン変えようかね」と思った。

 こんな中途半端なサービスならやらなけりゃいいのにな。

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